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業務に関する禁止事項ぎょうむにかんするきんしじこう

宅建業法 媒介・重要事項説明・37条書面・広告 過去問で6肢

宅地建物取引業者が、その業務に関して、取引の相手方等に対してしてはならない三つの行為です(47条)。つまり、重要な事項について故意に事実を告げず又は不実のことを告げること、不当に高額の報酬を要求すること、手付について貸付けその他信用の供与をして契約の締結を誘引することが禁じられます。

「手付金が足りないなら、当社が立て替えますよ」と言われたら、客は深く考えずに契約してしまいます。けれども、後でやめたくなって手付を放棄すれば、借りたお金の返済だけが残ります。物件の欠点をわざと黙っていたり、うそを言ったりして契約させるのも、客の判断を誤らせる点で同じです。宅地建物取引業法47条は、こうした行為を業務に関する禁止事項として並べています。自ら売主の制限とは別の決まりなので、媒介や代理をする場合にも、相手方が宅地建物取引業者である場合にも掛かります。

手付を貸して契約を誘うことは、契約に至らなくても違反。
手付を貸して契約を誘うことは、契約に至らなくても違反。

重要な事項を故意に黙ることも、うそを告げることも禁止です

47条1号は、契約の締結について勧誘をするに際し、又は申込みの撤回や解除、取引により生じた債権の行使を妨げるために、一定の事項について「故意に事実を告げず、又は不実のことを告げる行為」を禁じています。対象は、重要事項説明の事項(35条)、供託所等に関する事項(35条の2)、37条書面の記載事項のほか、物件の所在・規模・形質、利用の制限、環境、交通等の利便、代金や借賃の額と支払方法、取引の関係者の資力や信用に関する事項で、相手方等の判断に重要な影響を及ぼすものです。故意が要件なので、知っていて黙る場合や、事実でないと知っていて告げる場合が当たります。勧誘のときに不実のことを告げればその時点で違反で、契約の後に37条書面へ正しい内容を記載しても、違反はなくなりません。

手付を貸すことも、分割で受け取ることも「信用の供与」です

47条3号は、手付について貸付けその他信用の供与をすることにより契約の締結を誘引する行為を禁じています。手付を貸す、立て替えるほか、手付を分割で受け取ること、約束手形で受け取ることも信用の供与に当たります。禁じられているのは「誘引する行為」なので、相手が応じなくても、契約が成立しなくても、持ちかけた時点で違反です。一方、手付の額を減らすことや、代金を値引きすると告げて勧誘することは、お金を貸すわけでも支払を待つわけでもないので、信用の供与に当たりません。媒介の報酬を分割で受け取ることも、手付についての信用の供与ではありません。

代金の値引きは違反ではなく、手付の分割払いは信用の供与。
代金の値引きは違反ではなく、手付の分割払いは信用の供与。

不当に高額の報酬は、要求しただけで違反になります

47条2号は、不当に高額の報酬を「要求する行為」を禁じています。実際に受け取ったかどうかは条文の要件に入っておらず、要求した時点で違反です。国土交通大臣が定める額を超えて報酬を受けることは46条2項が別に禁じていて、二つの条文が「要求」と「受領」をそれぞれ押さえています。

宅地建物取引業法 47条(抜粋)

宅地建物取引業者は、その業務に関して、宅地建物取引業者の相手方等に対し、次に掲げる行為をしてはならない。一 宅地若しくは建物の売買、交換若しくは貸借の契約の締結について勧誘をするに際し、…次のいずれかに該当する事項について、故意に事実を告げず、又は不実のことを告げる行為 二 不当に高額の報酬を要求する行為 三 手付について貸付けその他信用の供与をすることにより契約の締結を誘引する行為

試験ではこう問われる

  1. 手付の貸付けを告げて勧誘すれば、売買が成立しなくても違反。媒介をする業者でも、自ら売主の業者でも同じ
  2. 手付の分割払い(分割受領)も信用の供与。買主が手付を用意できないと申し出た場合でも、買主が応じた場合でも違反
  3. 手付について信用の供与をして契約を誘引すれば、監督処分のほか罰則の対象になる
  4. 手付の額を減額することや、販売価格の値引きを告げて勧誘すること、媒介報酬の分割受領に応じることは、違反にならない
  5. 勧誘の際に引渡しの時期などについて故意に不実のことを告げれば、37条書面に正確に記載しても違反
  6. 入居申込者の収入の記載が虚偽と知りながら、その事実を告げずに申込書を貸主に提出することも違反
  7. 人の死の告知に関するガイドラインでは、自然死や日常生活の中での不慮の死は、特殊清掃等が行われた場合を除き原則として告げなくてよい。賃貸借では、それ以外の死も、発生(特殊清掃等が行われた自然死などは発覚)から概ね3年間を経過した後は原則として告げなくてよい
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