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勧誘の際の禁止行為かんゆうのさいのきんしこうい

宅建業法 媒介・重要事項説明・37条書面・広告 過去問で4肢

宅地建物取引業者とその代理人、使用人その他の従業者が、契約の締結の勧誘をするに際し、又は申込みの撤回や解除を妨げるために、相手方等に対してしてはならない行為です(47条の2)。つまり、利益が確実だと誤解させる断定的判断の提供、威迫、断られた後の勧誘の継続、預り金の返還の拒否などが禁じられます。

夜遅くに電話が鳴り、「このマンションは必ず値上がりします、今日中に決めてください」と迫られる。断っても、翌日また別の担当者から電話が来る。こうした強引な勧誘を止めるのが47条の2です。禁止を受けるのは業者そのものだけでなく、代理人や従業者も含めた「宅地建物取引業者等」で、勧誘の現場に立つ一人一人の行為が禁じられています。何が禁じられるかは、47条の2の1項・2項と、3項を受けた施行規則16条の11が並べています。

「必ず値上がりする」「今日中に」と迫る勧誘は禁止。
「必ず値上がりする」「今日中に」と迫る勧誘は禁止。

利益や将来の環境を「確実」と言い切ることは禁止です

47条の2第1項は、利益を生ずることが確実であると誤解させるべき断定的判断を提供する行為を禁じています。「2、3年後には物件の価格が必ず上がる」と告げるのが典型です。施行規則16条の11第1号イは、物件の将来の環境や交通その他の利便について誤解させるべき断定的判断の提供も禁じていて、「南側に高い建物が建つ予定は全くない」「近くに必ず駅ができる」と言い切ることが当たります。47条1号の不実告知と違って故意は要件でなく、うわさを信じて告げた場合でも違反になります。

勧誘の前に名乗り、断られたら勧誘を続けません

施行規則16条の11第1号は、勧誘の進め方についても禁止行為を並べています。勧誘に先立って、業者の商号又は名称、勧誘を行う者の氏名、契約の締結について勧誘をする目的である旨を告げずに勧誘すること(ハ)と、相手方が契約を締結しない旨や勧誘を引き続き受けることを希望しない旨の意思を表示したのに勧誘を継続すること(ニ)が禁じられます。迷惑を覚えさせるような時間に電話や訪問をすること(ホ)、深夜又は長時間の勧誘その他の私生活又は業務の平穏を害するような方法で困惑させること(ヘ)も同じです。正当な理由なく、契約を締結するかどうかを判断するために必要な時間を与えることを拒むこと(ロ)も禁じられ、他に買い手がいないのに「今日しか契約できない」と告げるのがこれに当たります。断られた後に電話を訪問に切り替えたり、別の従業者に行かせたりしても、勧誘の継続です。

勧誘の前に、会社の名称・自分の氏名・勧誘の目的を告げる。
勧誘の前に、会社の名称・自分の氏名・勧誘の目的を告げる。

威迫して契約させることも、撤回を妨げることも禁止です

47条の2第2項は、契約を締結させるため、又は申込みの撤回や解除を妨げるために、相手方等を威迫することを禁じています。威迫は、脅迫のように恐怖心を生じさせるまでは要らず、声を荒げて面会を強要するなど、相手方に不安の念を抱かせる行為が当たります。その後に申込みの撤回が認められたとしても、威迫した行為が違反であることは変わりません。

預り金は返し、手付放棄による解除を不当に拒めません

相手方が契約の申込みを撤回するときに、既に受領した預り金の返還を拒むことは禁じられています(施行規則16条の11第2号)。物件の案内に経費が掛かったという理由で差し引くことも、返還を拒むことに当たります。相手方が手付を放棄して契約を解除しようとするときに、正当な理由なく解除を拒み、又は妨げることも禁止です(同3号)。正当な理由になるのは、売主が既に契約の履行に着手している場合などです。

申込みを撤回されたら、預り金は差し引かずに返す。
申込みを撤回されたら、預り金は差し引かずに返す。
宅地建物取引業法 47条の2第1項

宅地建物取引業者又はその代理人、使用人その他の従業者(以下この条において「宅地建物取引業者等」という。)は、宅地建物取引業に係る契約の締結の勧誘をするに際し、宅地建物取引業者の相手方等に対し、利益を生ずることが確実であると誤解させるべき断定的判断を提供する行為をしてはならない。

試験ではこう問われる

  1. 利益が確実と誤解させる断定的判断の提供は禁止。うわさをもとに「間違いなく駅ができる」と告げた場合も、故意でなくても違反
  2. 勧誘に先立って、業者の商号又は名称、勧誘を行う者の氏名、勧誘の目的の三つを告げる。業者の名称を告げない勧誘、自分の氏名を名乗らない勧誘、アンケート調査を装って目的を告げない勧誘は、どれも違反
  3. 契約の意思がない、勧誘しないでほしいと告げられた後の再勧誘は違反。翌日の電話、電話から訪問への切替え、別の従業者による訪問も同じ
  4. 23時頃の電話で私生活の平穏を害して困惑させること、長時間の勧誘で困惑させることは違反
  5. 「考えさせてほしい」と言われたのに、事実を歪めて「今日しか契約できない」と告げることは違反
  6. 申込みの撤回のときは預り金を返還する。経費を理由に返還しないことも、諸費用を差し引いて返すことも違反
  7. 声を荒げて面会を強要する威迫は、その後に撤回を了承しても違反
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