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免許取消処分めんきょとりけししょぶん

宅建業法 報酬・監督処分・罰則 過去問で12肢

国土交通大臣又は都道府県知事が、その免許を受けた宅地建物取引業者の免許を取り消す監督処分です(66条・67条)。つまり、業者に対する最も重い処分で、欠格事由に当たったときや業務停止処分に違反したときなどは必ず取り消され、処分ができるのは免許を与えた免許権者だけです。

免許を取り消されると、その業者は宅地建物取引業を続けることができなくなります。66条1項は、一定の場合には免許を「取り消さなければならない」と定めていて、行政に見逃す余地を与えていません。一方で、免許に付けた条件に違反した場合などは「取り消すことができる」とされ、行政の判断に任されています。指示や業務の停止と違って、取消しができるのは免許権者だけで、業務が行われた土地の知事にはできません。

免許の取消しは最も重い処分で、できるのは免許を与えた免許権者だけ。
免許の取消しは最も重い処分で、できるのは免許を与えた免許権者だけ。

欠格事由に当たると、必ず取り消されます

免許を受けた後で、免許を受けられない事由(欠格事由)に当たることになった業者は、免許を取り消されます。破産手続開始の決定を受けたとき、拘禁刑以上の刑に処せられたとき、宅地建物取引業法の違反や傷害・暴行・脅迫・背任などの罪で罰金の刑に処せられたとき、暴力団員等になったときなどです。法人では、役員や政令で定める使用人のうちの一人がこれらに当たっただけで、法人の免許が取り消されます。役員は常勤か非常勤かを問いません。罰金の刑で欠格事由になる罪は限られていて、所得税法や道路交通法の違反による罰金は入りません。

事業をしないまま1年たったときも、取り消されます

66条1項は、欠格事由のほかにも必ず取り消す場合を挙げています。免許を受けてから1年以内に事業を開始しないとき、引き続いて1年以上事業を休止したとき、不正の手段によって免許を受けたとき、免許換えをすべきなのに新しい免許を受けていないことが判明したとき、廃業などの届出がないままその事実が判明したときです。業務の停止に当たる違反をして情状が特に重いときと、業務の停止の処分に違反したときも、取り消されます。使われていない免許や、だまして取った免許を残しておかないための規定と考えられます。

免許を受けて1年以内に事業を始めなければ、免許は取り消される。
免許を受けて1年以内に事業を始めなければ、免許は取り消される。

条件違反や所在不明は、取り消すことができる場合です

行政の判断で取り消すことができる場合は三つあります。一つ目は、免許に付けられた条件に違反したときです(66条2項)。二つ目は、業者の事務所の所在地や業者の所在を確知できないときで、免許権者が官報又は都道府県の公報でその事実を公告し、公告の日から30日を経過しても業者から申出がなければ、取り消すことができます(67条1項)。三つ目は、免許を受けた日から3月以内に営業保証金を供託した旨の届出をしない業者に催告をし、催告が到達した日から1月以内に届出がないときです(25条7項)。

事務所の所在が分からない業者は、公告して30日待ってから取り消せる。
事務所の所在が分からない業者は、公告して30日待ってから取り消せる。

取消しの理由によって、その後5年間の扱いが分かれます

免許を取り消された者が、その後5年間は新しい免許を受けられなくなるのは、三つの理由による取消しに限られます。不正の手段で免許を受けたこと、業務の停止に当たる違反で情状が特に重いこと、業務の停止の処分に違反したことです(5条1項2号)。どれも悪質な場合です。事業を1年以上休止したことによる取消しのような場合には、この5年の制限は付きません。

宅地建物取引業法 66条1項(抜粋)

国土交通大臣又は都道府県知事は、その免許を受けた宅地建物取引業者が次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該免許を取り消さなければならない。…六 免許を受けてから一年以内に事業を開始せず、又は引き続いて一年以上事業を休止したとき。…八 不正の手段により第三条第一項の免許を受けたとき。九 前条第二項各号のいずれかに該当し情状が特に重いとき又は同条第二項若しくは第四項の規定による業務の停止の処分に違反したとき。

試験ではこう問われる

  1. 免許を受けてから1年以内に事業を開始しないとき、引き続いて1年以上事業を休止したときは、免許を取り消さなければならない
  2. 業務停止処分に違反したときは、免許を取り消さなければならない
  3. 事務所の所在地を確知できないときは、公告の日から30日(2週間ではない)を経過しても申出がなければ取り消すことができる。取り消せるのは免許権者だけで、公告は大臣なら官報、知事なら公報
  4. 免許の更新の際に付された条件に違反したときは、免許を取り消すことができる
  5. 役員(非常勤を含む)や政令で定める使用人が拘禁刑以上の刑、又は宅建業法違反・脅迫罪などによる罰金の刑に処せられると、法人の免許は取り消される。所得税法違反の罰金では取り消されない
  6. 営業保証金を供託した旨の届出について催告を受け、到達した日から1月以内に届出をしないときは、免許を取り消されることがある
  7. 不正の手段による免許の取消しでも、取消しの日から5年を経過すれば、再び免許を受けられる
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