登記することができる権利とうきすることができるけんり
不動産登記法3条が列挙する、登記記録の権利部に記録できる権利で、所有権、地上権、永小作権、地役権、先取特権、質権、抵当権、賃借権、配偶者居住権、採石権の10種類です。つまり、不動産についてのどんな権利でも登記できるわけではなく、法律が挙げた権利だけが登記の対象になります。
登記事項証明書を取ると、表題部の下に権利部があり、甲区には所有権、乙区には抵当権や賃借権などが記録されています。この権利部に何でも書き込めるわけではありません。不動産登記法3条は、登記ができる権利を10種類に限って列挙しています。買主や金融機関は登記を見て取引するので、どの権利が登記に現れるのかを法律であらかじめ決めておく必要があるからです。登記は、これらの権利の保存、設定、移転、変更、処分の制限又は消滅についてされます。

登記できるのは、3条が列挙する10種類の権利です
3条が挙げるのは、所有権、地上権、永小作権、地役権、先取特権、質権、抵当権、賃借権、配偶者居住権、採石権です。民法が定める物権のうち、占有権や留置権はこの中にありません。借主が無償で使う使用貸借による権利も挙げられていないので、登記することができません。配偶者居住権は、相続法の改正で民法に設けられたのに合わせて、3条に加えられました。
賃借権は債権ですが、登記することができます
賃借権は、貸主に対して使わせてもらう権利(債権)であって物権ではありませんが、3条8号に挙げられています。不動産の賃貸借は、登記をしたときは、その不動産を買った人などの第三者に対抗することができます(民法605条)。賃借権の登記がなくても、借地は借地上の建物の登記、借家は建物の引渡しによって対抗できるという借地借家法の定めが別にあります。配偶者居住権にはこのような別の定めがなく、登記が対抗要件です。

権利の種類ごとに、登記される事項が決まっています
どの権利の登記にも共通して、登記の目的、登記原因及びその日付、権利者の氏名又は名称及び住所などが記録されます(59条)。これに加えて、権利ごとの登記事項があります。地上権の登記では、地上権設定の目的のほか、存続期間の定めがあるときはその定めが登記事項です(78条)。賃借権の登記では、賃料のほか、敷金があるときはその旨、事業用定期借地権や定期建物賃貸借などの定めがあるときはその定めが登記事項になります(81条)。配偶者居住権の登記では、存続期間が登記事項です(81条の2)。

不動産登記法 3条登記は、不動産の表示又は不動産についての次に掲げる権利の保存等(保存、設定、移転、変更、処分の制限又は消滅をいう。…)についてする。一 所有権 二 地上権 三 永小作権 四 地役権 五 先取特権 六 質権 七 抵当権 八 賃借権 九 配偶者居住権 十 採石権(…)
試験ではこう問われる
- 登記することができる権利には、抵当権及び賃借権が含まれる(3条7号・8号)
- 配偶者居住権は、登記することができる権利に含まれる(3条9号)
- 賃借権の設定の登記では、敷金があるときは、その旨が登記事項になる(81条4号)
- 地上権の設定の登記では、存続期間の定めがあるときは、その定めが登記事項になる(78条3号)
- 事業用定期借地権として借地借家法23条1項の定めのある賃借権の設定の登記では、その定めも登記事項になる(81条8号)
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