勧誘に先立って告げる事項かんゆうにさきだってつげるじこう
宅地建物取引業者等が契約の締結を勧誘するときに、勧誘に先立って告げなければならない、業者の商号又は名称、勧誘を行う者の氏名、契約の締結について勧誘をする目的である旨の三つです(47条の2第3項、施行規則16条の11第1号ハ)。つまり、勧誘を始める前に「どこの誰が、何のために」話しているかを相手に明かす義務です。
電話に出ると、名乗らない相手が「お住まいについてのアンケートです」と話し始め、気づけば投資用マンションを勧められていた。こういう勧誘を止めるために、施行規則16条の11第1号ハは、勧誘に先立って三つのことを告げるよう求めています。業者の商号又は名称、勧誘を行う者の氏名、そして契約の締結について勧誘をする目的である旨です。告げずに勧誘することは、47条の2第3項が禁じる「相手方等の利益の保護に欠ける」行為に当たります。

告げるのは、業者の名称、自分の氏名、勧誘の目的の三つです
一つ目は、勧誘している業者の商号又は名称です。二つ目は、実際に勧誘を行う人の氏名で、会社名とは別に、電話口や玄関先にいる本人が名乗ります。三つ目は、契約の締結について勧誘をする目的であることで、売り込みの話だと最初に分かるようにします。条文に理由は書いていませんが、相手がどこの誰と何の話をしているのかを知ったうえで、聞くか断るかを選べるようにするためと考えられます。
三つは勧誘の前にそろえて告げ、一つ欠けても違反です
求められているのは「勧誘に先立つて」三つを告げることなので、話の途中や最後に告げても足りません。三つは並べて定められていて、どれか一つを欠いた勧誘はそれだけで禁止行為になります。業者名と免許証番号、勧誘の目的を告げても、勧誘する人が自分の氏名を名乗らなければ違反です。禁止を受けるのは業者だけでなく、その代理人、使用人その他の従業者を含む「宅地建物取引業者等」で、勧誘の電話をかける一人一人に掛かります。

目的を隠した勧誘は、調査を装っても違反です
アンケート調査をすると言って電話をかけ、マンションの売買の勧誘であることを告げずに話を進めるのは、勧誘の目的を告げない勧誘に当たります。調査と信じて答えた相手は、売り込みだと分かっていれば最初から断ったかもしれず、判断の機会を奪われています。名乗りと目的を告げた後に、相手が契約しない意思や勧誘を受けたくない意思を示したら、勧誘を続けることは別の号(施行規則16条の11第1号ニ)で禁じられます。

宅地建物取引業法施行規則 16条の11第1号ハ当該勧誘に先立つて宅地建物取引業者の商号又は名称及び当該勧誘を行う者の氏名並びに当該契約の締結について勧誘をする目的である旨を告げずに、勧誘を行うこと。
試験ではこう問われる
- アンケート調査を装って電話をし、マンションの売買の勧誘であることを告げずに勧誘すれば違反
- 勧誘に先立って告げるのは、業者の商号又は名称、勧誘を行う者の氏名、勧誘をする目的である旨の三つ
- 業者の商号、免許証番号、勧誘の目的を告げても、勧誘を行う者が自分の氏名を名乗らなければ違反
- 業者の名称を告げずに勧誘することも違反。三つのどれが欠けても違反になる
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