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敷地利用権しきちりようけん

権利関係 区分所有法 過去問で1肢

専有部分を所有するための建物の敷地に関する権利です(区分所有法2条6項)。つまり、マンションの住戸を持つ人が、建物の建っている土地を使うために持っている権利で、多くは区分所有者全員で共有する土地の所有権の持分です。

分譲マンションを買うと、住戸と一緒に「敷地の持分 10000分の125」のような土地の権利も付いてきます。建物は土地の上に建っているので、土地を使う権利がなければ住戸を持ち続けられないからです。この土地の権利が敷地利用権で、多くは区分所有者全員で共有する土地の所有権の持分です。土地を借りて建てたマンションでは、地上権や賃借権を区分所有者全員で持ち合う形になります。

住戸を持つための土地の権利が敷地利用権で、住戸と一緒に付いてくる。
住戸を持つための土地の権利が敷地利用権で、住戸と一緒に付いてくる。

専有部分と敷地利用権は、分離して処分できません

敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利である場合には、区分所有者は、その有する専有部分とその専有部分に係る敷地利用権とを分離して処分することができません(22条1項)。住戸だけを売って土地の持分は手元に残す、土地の持分だけに抵当権を付ける、ということはできないという意味です。住戸と土地の権利の持ち主が別々になると、土地を使う権利のない住戸が生まれ、権利関係も登記も複雑になるからです。ただし、規約に別段の定めがあるときは、分離して処分することができます(22条1項ただし書)。

住戸と敷地利用権は一体で動き、土地の持分だけを売ることはできない。
住戸と敷地利用権は一体で動き、土地の持分だけを売ることはできない。

禁止に反する処分の無効は、善意の相手方に主張できません

分離処分の禁止に反する処分は無効ですが、その無効を善意の相手方に主張することはできません(23条)。善意とは、分離して処分できない専有部分と敷地利用権であることを知らなかったという意味です。ただし、分離して処分することができない専有部分及び敷地利用権であることを登記した後にされた処分については、相手方が知らなかったとしても無効を主張できます(23条ただし書)。登記を見れば分かることなので、相手方を守る理由がなくなるためと考えられます。この登記が、不動産登記法の敷地権の登記です。

建物の敷地には、規約で加えた土地も含まれます

建物の敷地とは、建物が所在する土地と、規約により建物の敷地とされた土地をいいます(2条5項)。区分所有者が建物及び建物が所在する土地と一体として管理又は使用をする庭、通路その他の土地は、規約により建物の敷地とすることができます(5条1項)。建物が建っていない駐車場や通路の土地でも、規約で敷地にすれば敷地利用権の対象になり、住戸と一体で動くようになります。

建物の区分所有等に関する法律 22条1項

敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利である場合には、区分所有者は、その有する専有部分とその専有部分に係る敷地利用権とを分離して処分することができない。ただし、規約に別段の定めがあるときは、この限りでない。

試験ではこう問われる

  1. 敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利である場合、区分所有者は、規約に別段の定めがあるときを除いて、専有部分とその専有部分に係る敷地利用権とを分離して処分することができない(22条1項)
  2. 分離処分の禁止に反する処分の無効は、善意の相手方に主張することができない。分離して処分できない旨の登記をした後の処分は、この限りでない(23条)
  3. 建物の敷地は、建物が所在する土地と、規約により建物の敷地とされた土地をいう(2条5項・5条1項)
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