宅建試験AIブートラボ 宅建試験AIブートラボ

管理者かんりしゃ

権利関係 区分所有法 過去問で1肢

区分所有者が集会の決議によって選任し、共用部分などを保存し、集会の決議を実行し、規約で定めた行為をする権利を有し、義務を負う者です(区分所有法25条・26条)。つまり、区分所有者全員に代わってマンションの管理の実務を担う人です。

マンションでは、清掃会社との契約、保険金の受取り、総会の準備など、誰かが全員を代表して動かなければならない用事が次々に出てきます。そのたびに区分所有者全員が集まって署名するのは無理なので、代表して動く人を一人決めておきます。これが管理者です。区分所有者は、規約に別段の定めがない限り集会の決議によって、管理者を選任し、又は解任することができます(25条1項)。多くのマンションでは、管理組合の理事長が管理者を務めています。

管理者は、集会の決議で選ばれて、区分所有者全員を代理する。
管理者は、集会の決議で選ばれて、区分所有者全員を代理する。

管理者は集会の決議で選び、区分所有者でなくてもなれます

管理者の選任と解任は、規約に別段の定めがない限り、集会の決議によります(25条1項)。特別の多数は求められていないので、出席した区分所有者及びその議決権の各過半数で決まります(39条1項)。条文は管理者になれる人を限定していないので、区分所有者でない人でも、法人でも管理者になれます。管理者に不正な行為その他その職務を行うに適しない事情があるときは、各区分所有者は、一人でも、その解任を裁判所に請求することができます(25条2項)。管理者の権利義務は、区分所有法と規約に定めるもののほか、委任に関する規定に従います(28条)。

管理者は、その職務に関して区分所有者を代理します

管理者は、その職務に関し、区分所有者を代理します(26条2項)。管理者が清掃会社と結んだ契約の効果は、区分所有者全員に及ぶということです。規約や集会の決議で代理権に制限を加えても、その制限を善意の第三者に対抗することはできません(26条3項)。善意とは、制限があることを知らないという意味です。管理者は、規約又は集会の決議により、その職務に関し、区分所有者のために、原告又は被告となることができます(26条4項)。規約によって原告又は被告となったときは、区分所有者が知らないうちに裁判が進まないよう、遅滞なく、区分所有者にその旨を通知しなければなりません(26条5項)。

規約によって原告になった管理者は、遅滞なく区分所有者に通知する。
規約によって原告になった管理者は、遅滞なく区分所有者に通知する。

管理者は毎年1回、集会を招集して事務を報告します

集会は管理者が招集し、管理者は、少なくとも毎年1回集会を招集しなければなりません(34条1項・2項)。また、管理者は、集会において、毎年1回一定の時期に、その事務に関する報告をしなければなりません(43条)。任された仕事の結果を、任せた区分所有者に定期的に知らせるための義務です。規約を保管するのも管理者の仕事です(33条1項)。管理者は、規約に特別の定めがあるときは、共用部分を所有することができ、これを管理所有といいます(27条1項)。

法人になった管理組合では、理事が管理者の役目を担います

区分所有者の団体は、区分所有者の過半数であって議決権の過半数を有するものが出席した集会で、出席した区分所有者及びその議決権の各4分の3以上の多数による決議で法人となる旨並びにその名称及び事務所を定め、かつ、その主たる事務所の所在地において登記をすることによって法人となります(47条1項)。これを管理組合法人といいます。管理組合法人には理事と監事を置かなければならず、理事が法人を代表します(49条・50条)。管理者に関する規定は管理組合法人には適用されず、集会の招集や事務の報告は理事が行います(47条11項・12項)。

建物の区分所有等に関する法律 26条1項

管理者は、共用部分並びに第二十一条に規定する場合における当該建物の敷地及び附属施設(次項において「共用部分等」という。)を保存し、集会の決議を実行し、並びに規約で定めた行為をする権利を有し、義務を負う。

試験ではこう問われる

  1. 管理者の資格に制限はなく、区分所有者でなくてもよい。自然人でも法人でもよい(25条1項)
  2. 管理者の選任は、規約に別段の定めがない限り、集会で出席した区分所有者及びその議決権の各過半数で決する(25条1項・39条1項)
  3. 管理者は、少なくとも毎年1回集会を招集し(34条2項)、集会において毎年1回一定の時期に事務に関する報告をする(43条)。「毎年2回」は誤り
  4. 管理者は、規約により原告又は被告となったときは、遅滞なく、区分所有者にその旨を通知しなければならない(26条5項)
  5. 管理者は、規約に特別の定めがあるときは、共用部分を所有することができる(27条1項)
  6. 管理組合法人は、区分所有者の過半数であって議決権の過半数を有するものが出席した集会で、出席した区分所有者及びその議決権の各4分の3以上の多数による決議をし、主たる事務所の所在地で登記をすることによって成立する(47条1項)
権利関係を肢別で解く

用語で読んだ論点を、解説つきの肢別演習で確かめられます。無料プランは月300肢まで。

関連する用語

民法(売買・賃貸借・不法行為)

委任

当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって効力を生ずる契約です(民法64...
区分所有法

共用部分

専有部分以外の建物の部分、専有部分に属しない建物の附属物及び規約により共用部分とされた附属の建物をいいます(区分所...
区分所有法

共用部分の管理と変更

共用部分について、保存行為は各共有者がすることができ、管理に関する事項は集会の決議で決し、形状又は効用の著しい変更...
区分所有法

規約

建物又はその敷地若しくは附属施設の管理又は使用に関する区分所有者相互間の事項を定めた、そのマンションの決まりです(...
区分所有法

集会

区分所有者の団体が、建物並びにその敷地及び附属施設の管理に関する事項を決議で決めるために開く会議です(区分所有法3...
区分所有法

議決権と決議要件

議決権は、集会の決議に加わる各区分所有者の権利で、その割合は、規約に別段の定めがない限り専有部分の床面積の割合によ...