敷地面積の最低限度しきちめんせきのさいていげんど
用途地域に関する都市計画で定める、建築物の敷地面積の最小の広さで、定める場合は200㎡を超えられません。つまり、土地を細かく分けて小さな敷地をつくることを止める決まりです。
郊外の住宅地で、一区画400㎡の土地を持つ地主が、四つに割って100㎡の建売住宅を四軒並べようとしたとします。用途地域に関する都市計画で敷地面積の最低限度が200㎡と定められていれば、100㎡の区画には家を建てられず、分けられるのは二つまでです。こうして敷地の細分化を止め、庭や隣家との隙間を保った低層の住宅地を守るのが敷地面積の最低限度です。都市計画で定められる数値には天井があり、200㎡を超える数値は定められません。

定めるのは用途地域に関する都市計画で、上限は200㎡です
敷地面積の最低限度は、用途地域に関する都市計画の中で定めます。定めるかどうかは地域ごとの選択で、定めのない地域では53条の2による制限はありません。定めるときの数値は200㎡が天井で、300㎡のような数値は都市計画に置けません。低層の住宅地を守りたい一方で、あまり大きな数値にすると土地を持つ人の使い方を縛りすぎるので、法律が上限を置いています。
公益上必要な建築物などは、制限の外に置かれます
四つの敷地は最低限度の制限を受けません。一つ目は、建蔽率の限度が10分の8とされた地域で防火地域内にある耐火建築物等(53条6項1号の建築物)です。二つ目は、公衆便所や巡査派出所のように公益上必要な建築物で、これは特定行政庁の許可がなくても制限の外です。三つ目は敷地の周囲に広い公園・広場・道路などの空地がある建築物で市街地の環境を害するおそれがないと特定行政庁が許可したもの、四つ目は用途上または構造上やむを得ないと特定行政庁が許可したものです。三つ目と四つ目の許可には、あらかじめ建築審査会の同意が要ります。

制限より前からある小さな敷地は、そのまま使えます
最低限度が定められ、または変更されたとき、すでに建築物の敷地として使われている土地や、所有権などの権利に基づいて敷地として使えば最低限度に満たなくなる土地は、その全部を一つの敷地として使うなら制限を受けません。制限ができたせいで昔からの敷地に家を建て替えられなくなるのを防ぐ、既存の敷地の救済です。ただし、変更前の制限にすでに違反していた敷地や、いったん最低限度に適合した敷地には、この救済はありません。救われるのは全部を一つの敷地として使う場合だけなので、その土地をさらに分けて最低限度に満たない敷地をつくることはできません。

建築基準法 53条の2第1項・2項建築物の敷地面積は、用途地域に関する都市計画において建築物の敷地面積の最低限度が定められたときは、当該最低限度以上でなければならない。(2項)前項の都市計画において建築物の敷地面積の最低限度を定める場合においては、その最低限度は、二百平方メートルを超えてはならない。
試験ではこう問われる
- 用途地域に関する都市計画で定め、定める場合の数値は200㎡を超えてはならない(53条の2第2項)。「300㎡と定めることができる」は誤り
- 定められたときは、建築物の敷地面積はその最低限度以上でなければならない。定めのない地域には、この制限はない
- 建蔽率の限度が10分の8とされた地域で防火地域内にある耐火建築物等と、公衆便所・巡査派出所など公益上必要な建築物は、許可がなくても制限を受けない
- 敷地の周囲に広い空地を有する建築物と、用途上または構造上やむを得ない建築物は、特定行政庁が許可すれば制限を受けない。この許可には、あらかじめ建築審査会の同意が要る
- 制限が定められた時にすでに建築物の敷地として使われていた小さな土地は、その全部を一つの敷地として使うなら制限を受けない。分けてさらに小さな敷地をつくることはできない
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