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従業者名簿・従業者証明書・帳簿じゅうぎょうしゃめいぼじゅうぎょうしゃしょうめいしょちょうぼ

宅建業法 免許・宅建士・保証金 過去問で23肢

宅地建物取引業者が、従業者に携帯させる身分の証明書(従業者証明書)、事務所ごとに備える従業者の名簿(従業者名簿)、事務所ごとに備えて取引のつど記載する取引の記録(帳簿)の三つです(48条、49条)。つまり、誰が業者の人間で、どんな取引をしたかを、後から確かめられるようにする決まりです。

不動産会社を名乗る人が訪ねてきたとき、本当にその会社の人なのかを確かめる手段が従業者証明書です。その人が会社に在籍していることを裏から確かめる台帳が従業者名簿で、取引の関係者は見せてもらうことができます。会社がどんな取引をしていくら報酬を受け取ったかを記録するのが帳簿で、こちらは行政が監督のために見るものです。三つとも業者の義務ですが、誰に見せるか、いつまで残すかが違います。

証明書は人に持たせ、名簿と帳簿は事務所ごとに備える。
証明書は人に持たせ、名簿と帳簿は事務所ごとに備える。

従業者証明書は、社長にもアルバイトにも携帯させます

業者は、従業者に従業者証明書を携帯させなければ、その者を業務に従事させてはなりません(48条1項)。国土交通省の「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」は、携帯させる者の範囲に、代表者、非常勤の役員、単に一時的に事務の補助をする者も含めています。従業者は、取引の関係者から請求があったときは、証明書を提示しなければなりません(同条2項)。請求した相手が宅地建物取引業者であっても同じです。宅地建物取引士証や従業者名簿は別の目的のものなので、それを見せても従業者証明書の提示の代わりにはなりません。

従業者名簿は事務所ごとに備え、最終の記載から10年保存します

従業者名簿は事務所ごとに備え、従業者の氏名、従業者証明書の番号、主たる職務内容、宅地建物取引士であるか否かの別、その事務所の従業者となった年月日、従業者でなくなったときはその年月日を記載します(48条3項、施行規則17条の2)。生年月日や住所は、現行の記載事項ではありません。退職した人の記録も消さずに残し、最終の記載をした日から10年間保存します。取引の関係者から請求があったときは、名簿を閲覧させなければなりません(48条4項)。閲覧を請求できるのは取引の関係者で、誰にでも見せる義務があるわけではなく、守秘義務を理由に拒むこともできません。

従業者名簿は、取引の関係者から請求があれば見せる。
従業者名簿は、取引の関係者から請求があれば見せる。

帳簿は取引のつど記載し、閉鎖後5年間保存します

帳簿は事務所ごとに備え、宅地建物取引業に関し取引のあったつど、その年月日、宅地建物の所在と面積、取引の相手方の氏名と住所、売買金額や賃料、報酬の額などを記載します(49条、施行規則18条1項)。各事業年度の末日に閉鎖し、閉鎖後5年間保存します。業者が自ら売主となる新築住宅に係るものは10年間です(同条3項)。条文に理由は書いていませんが、新築住宅の売主が引渡しから10年間の瑕疵担保責任を負うことに合わせたものと考えられます。帳簿には、従業者名簿のような閲覧させる義務の定めがなく、取引の関係者から請求されても見せる義務はありません。

従業者名簿は10年、帳簿は閉鎖後5年、自ら売主の新築住宅の帳簿は10年。
従業者名簿は10年、帳簿は閉鎖後5年、自ら売主の新築住宅の帳簿は10年。
宅地建物取引業法 48条1項・3項、49条

宅地建物取引業者は、国土交通省令の定めるところにより、従業者に、その従業者であることを証する証明書を携帯させなければ、その者をその業務に従事させてはならない。/宅地建物取引業者は、国土交通省令で定めるところにより、その事務所ごとに、従業者名簿を備え、従業者の氏名、第一項の証明書の番号その他国土交通省令で定める事項を記載しなければならない。/宅地建物取引業者は、国土交通省令の定めるところにより、その事務所ごとに、その業務に関する帳簿を備え、宅地建物取引業に関し取引のあつたつど、その年月日、その取引に係る宅地又は建物の所在及び面積その他国土交通省令で定める事項を記載しなければならない。

試験ではこう問われる

  1. 従業者証明書は、非常勤の役員にも、一時的に事務の補助をする者にも、代表者にも携帯させる。宅地建物取引士証を携帯していても省けない
  2. 取引の関係者から請求があれば従業者証明書を提示する。請求者が宅地建物取引業者でも提示する。従業者名簿や宅地建物取引士証の提示で代えることはできない
  3. 従業者名簿は事務所ごとに備え、最終の記載をした日から10年間保存する。5年ではない
  4. 従業者名簿は、取引の関係者から請求があれば閲覧させる。守秘義務を理由に拒めない。取引の関係者でない者にまで閲覧させる義務はない
  5. 退職した従業者に関する事項も従業者名簿から消去しない。一時的に事務の補助のために雇用した者も記載する
  6. 帳簿は事務所ごとに備え、取引のつど記載する。主たる事務所に一括して備えても足りず、支店にも要る。案内所には要らない
  7. 帳簿の保存は各事業年度の末日の閉鎖後5年間(自ら売主の新築住宅は10年間)で、「各取引の終了後5年」ではない。報酬の額は記載事項。取引の関係者に閲覧させる義務はない
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