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案内所等の届出と標識あんないじょとうのとどけでとひょうしき

宅建業法 免許・宅建士・保証金 過去問で8肢

宅地建物取引業者が、事務所や案内所など業務を行う場所ごとに公衆の見やすい場所に掲げる標識と、契約の締結や申込みの受付をする案内所などについて業務開始の10日前までに行う届出のことです(50条)。つまり、どの業者がそこで営業しているかを、客と行政の両方に分かるようにする決まりです。

新築マンションの建設現場の近くに、週末だけ開くモデルルームや、テント張りの受付が設けられることがあります。事務所ではないこうした場所を、まとめて案内所等と呼びます。客から見れば、そこにいる人がどの業者の人なのか、ここで申し込んだらクーリング・オフができるのかが気になります。行政から見れば、どの業者がどこで営業しているかを把握しておく必要があります。そこで法律は、すべての案内所等に標識を掲げさせ、契約や申込みの受付をする案内所等については事前に届け出させています。

案内所には標識を掲げ、申込みを受けるなら10日前までに届け出る。
案内所には標識を掲げ、申込みを受けるなら10日前までに届け出る。

標識は、契約をしない案内所にも、分譲する現地にも掲げます

標識を掲げる場所は、事務所のほか、継続的に業務を行える施設で事務所以外のもの、一団の宅地建物の分譲をする場合の案内所、他の業者の分譲の代理・媒介をする場合の案内所、展示会などの催しの場所です(50条1項、施行規則19条1項)。一団とは10区画以上の宅地又は10戸以上の建物をいいます。これらの場所には、契約の締結や申込みの受付をするかどうかにかかわらず、標識が要ります。案内所とは別に、一団の宅地建物を分譲する場合のその宅地や建物の所在する場所、つまり現地にも標識を掲げます。現地の標識を掲げるのは分譲をする売主の業者で、案内所の標識を掲げるのはその案内所を設置した業者です。

届出が要るのは、契約の締結か申込みの受付をする場所です

届出が要るのは、標識を掲げる案内所等のうち、契約を締結し、又は契約の申込みを受ける場所に限られます(50条2項、施行規則15条の5の2)。専任の宅地建物取引士を1人以上置かなければならない場所と同じ範囲です。届け出る事項は、所在地、業務内容、業務を行う期間、専任の宅地建物取引士の氏名です。届出をするのはその案内所を設置して業務を行う業者で、分譲の代理や媒介を頼まれた業者が案内所を設けるなら、その業者が届け出ます。売主の業者も同じ案内所で自ら申込みを受けるなら、売主の業者も届け出ます。

届出は10日前までに、免許権者と現地の知事の両方にします

届出は、その場所で業務を開始する日の10日前までにします(施行規則19条3項)。届出先は二つで、免許を受けた国土交通大臣又は都道府県知事と、その案内所等の所在地を管轄する都道府県知事です(50条2項)。甲県知事免許の業者が乙県に案内所を設けるなら、甲県知事と乙県知事の両方に届け出ます。条文に理由は書いていませんが、免許権者は自分が免許をした業者の動きを、現地の知事は自分の県内で行われる営業を、それぞれ把握するためと考えられます。甲県知事免許の業者が甲県内に設けるなら、届出先は甲県知事だけになります。

他県に案内所を出すなら、免許を受けた知事と現地の知事の両方に届け出る。
他県に案内所を出すなら、免許を受けた知事と現地の知事の両方に届け出る。

案内所には、報酬額の掲示や帳簿、従業者名簿は要りません

報酬の額の掲示、帳簿、従業者名簿は「事務所ごと」に求められるもので、案内所等には要りません(46条4項、48条3項、49条)。案内所等に要るのは標識で、契約の締結や申込みの受付をするなら、これに専任の宅地建物取引士と届出が加わります。専任の宅地建物取引士を置くべき案内所等のうち、土地に定着する建物内に設けられたものは、クーリング・オフの「事務所等」に当たり、そこで申し込んだ買主はクーリング・オフができません。テント張りのように土地に定着しない案内所で申し込んだ買主はクーリング・オフができ、その案内所の標識には、クーリング・オフ制度の適用がある旨が表示されます。

宅地建物取引業法 50条

宅地建物取引業者は、事務所等及び事務所等以外の国土交通省令で定めるその業務を行う場所ごとに、公衆の見やすい場所に、国土交通省令で定める標識を掲げなければならない。/宅地建物取引業者は、国土交通省令の定めるところにより、あらかじめ、第三十一条の三第一項の国土交通省令で定める場所について所在地、業務内容、業務を行う期間及び専任の宅地建物取引士の氏名を免許を受けた国土交通大臣又は都道府県知事及びその所在地を管轄する都道府県知事に届け出なければならない。

試験ではこう問われる

  1. 契約の締結も申込みの受付もしない案内所にも、標識は掲げなければならない
  2. 一団の宅地建物を分譲する場合は、その宅地・建物の所在する場所にも標識を掲げる
  3. 契約の申込みを受ける案内所や展示会場は、業務を開始する日の10日前までに届け出る。5日前ではない
  4. 届出先は、免許権者と案内所の所在地を管轄する知事の両方。甲県知事免許の業者が乙県に設けるなら甲県知事と乙県知事。所在地の知事だけでは足りない。国土交通大臣免許の業者は国土交通大臣と所在地の知事に届け出る(現行法に、所在地の知事を経由して国土交通大臣に届け出る定めはない)
  5. 他の業者の分譲を代理・媒介する業者が設ける案内所は、その業者が届け出る。売主の業者もそこで申込みを受けるなら、売主の業者も届け出る
  6. 案内所には報酬額の掲示、帳簿、従業者名簿は要らない。契約の締結をする案内所でも同じ
  7. 一時的かつ移動が容易な施設の案内所の標識には、クーリング・オフ制度の適用がある旨を表示する。土地に定着する建物内にあり専任の取引士を置くべき案内所は、クーリング・オフの適用が除外される
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