問46〜50の攻略|5問免除を使わない人の取り方
宅建の問46〜50を施行規則8条1号・5号の枠から整理。住宅金融支援機構法13条の業務範囲、不動産の表示に関する公正競争規約の条文、統計の扱い方、そして直前期にまとめて仕上げる学習設計まで示します。
目次
この記事は、宅建試験の問46から問50までの5問を、実際に解く人の側から攻略するものです。免除の制度そのもの、つまり誰が登録講習を受けられるのか、受けるべきかどうかの判断は5問免除(登録講習)が扱っています。この記事はその続きにあたり、免除を使わない人がこの5問をどう取りにいくかだけを書きます。
先に、この記事を読む必要があるかどうかを確定させてください。
登録講習を修了して5問免除を受ける人は、この記事を読む必要がありません。免除者が受験するのは45問で、問46から問50までは問題冊子に存在しません。解かない問題の対策に時間を割く理由はありません。免除者はこの記事を閉じて、宅建業法か権利関係に時間を回してください。
免除を受けない人にとっては、確実に取りにいく5問です。免除者の合格判定基準は一般受験者よりちょうど5点低く設定されます。令和7年度は一般受験者が50問中33問以上、登録講習修了者が45問中28問以上でした(不動産適正取引推進機構「令和7年度宅地建物取引士資格試験結果の概要」)。つまり、この5問を落とすほど、免除者との差がそのまま開きます。逆に取りきれば差は消えます。
そのうえで、この5問には他の45問と決定的に違う性質があります。条文の要件を覚えて事案に当てはめる科目ではありません。統計、広告規約、地形、構造という、それぞれ別種の知識です。この性質は学習設計に直結します。以下、条文の枠から順に見ていきます。
この5問が何なのかを条文で確定させる
「5問免除科目」という呼び方は受験界の通称です。条文には出てきません。何が免除されるのかを条文から確定させておくと、5問の中身も同時に見通せます。
施行規則8条が試験すべき事項を7項目に分けている
宅地建物取引業法16条3項は、登録講習の課程を修了した者について「国土交通省令で定めるところにより、試験の一部を免除する」と定めるにとどまります。法律本体には範囲も期間も書かれていません。
具体的な中身を定めているのが宅地建物取引業法施行規則です。施行規則8条が試験すべき事項を7項目に分けて列挙し、施行規則10条の14が、そのうち8条1号および5号に掲げるものを免除すると定めています。免除される範囲は、この二つの号です。
1号は「形質」、5号は「需給」
8条1号は、土地の形質、地積、地目および種別ならびに建物の形質、構造および種別に関する事項です。土地と建物そのものの性質を問う枠で、これが問49(土地)と問50(建物)に対応します。
8条5号は、宅地および建物の需給に関する法令および実務に関する事項です。物件そのものではなく、住宅がどう供給され、どう取引されるかという枠で、これが問46(住宅金融支援機構)、問47(景品表示法と不動産の表示に関する公正競争規約)、問48(統計)に対応します。
形質が2問、需給が3問。この対応を先に頭に入れておくと、5問がばらばらの寄せ集めに見えなくなります。住宅金融支援機構が出るのは、機構が住宅資金の供給を担う機関だからです。表示規約が出るのは、広告が取引実務の入口だからです。統計が出るのは、需給の動きそのものを問うているからです。5号の「需給に関する法令および実務」という一語が、この3問を束ねています。
なお、3年の起算点が「登録講習修了試験に合格した日」であること、免除されるのが「税・その他」全部ではないことなど、制度側の論点は5問免除(登録講習)にまとめてあります。この記事では繰り返しません。
他の45問と学習の性質が違う
条文の枠を確認したうえで、この5問の学習上の性質を押さえます。
権利関係では、事案を読んで条文と判例を当てはめます。宅建業法では、要件と手続を正確に再現します。法令上の制限では、数値と例外を条文の構造ごと覚えます。いずれも条文の体系に乗った作業です。
問46から問50までは違います。住宅金融支援機構法は条文で問われますが、問われるのは13条の業務範囲という一覧であって、要件と効果の当てはめではありません。表示規約は法律ですらなく、事業者団体が公正取引委員会等の認定を受けて設定した自主ルールです。統計は知識ではなく情報の鮮度です。土地と建物は自然科学と工学の知識です。
共通しているのは、条文の体系に依存しないという点だけです。この性質から二つのことが言えます。
第一に、他科目の学習と干渉しません。宅建業法の勉強中に権利関係が混ざると事故になりますが、この5問は独立しているので、別の時間帯に切り出して処理できます。
第二に、忘れても再構築が速いという点です。条文の体系に乗っていない知識は、体系ごと崩れることがありません。徒歩1分が80メートルだという基準を忘れても、それは単独の事実なので、思い出せば元通りです。権利関係で意思表示の体系が崩れたときのような連鎖は起きません。
したがって、この5問は直前期にまとめて短時間で仕上げる対象になります。これは学習設計として言えることです。早い時期に固めても、他科目のように積み上がっていく性質がないため、投じた時間の一部が寝てしまいます。逆に直前期に集中投下すれば、そのまま当日まで持ちます。具体的な配分は後半で扱います。
難易度について断定しないこと
この5問については、受験界に相反する二つの評価が流通しています。ひとつは「常識で解ける簡単な問題」、もうひとつは「範囲が読めないので捨てるべき」です。
この記事はどちらも採りません。どちらも根拠のない断定だからです。設問ごとの正答率は公表されていないため、5問の難易度を他の45問と比較した客観的な資料は存在しません。存在しない資料をもとに「簡単だ」とも「捨てろ」とも言えません。
言えるのは、範囲が条文と規約で確定していること、統計以外は年による変動が小さいこと、そして5問という配点が合格判定基準の変動幅と同じオーダーだということです。令和6年度の一般受験者の合格判定基準は50問中37問以上、令和7年度は33問以上で、1年で4点動いています。5問はこの変動幅を超える大きさです。それが、この5問を落とせない理由です。合格ラインの決まり方は宅建試験の合格ラインを参照してください。
問46:住宅金融支援機構は「原則として貸さない」
問46は独立行政法人住宅金融支援機構法から出ます。この1問を取るための出発点はひとつです。機構は原則として直接融資を行いません。
4条の目的が「支援」と「補完」の二語でできている
機構法4条は、機構の目的をこう定めています。一般の金融機関による住宅の建設等に必要な資金の融通を支援するための貸付債権の譲受け等の業務を行うとともに、資金の調達等に関する情報の提供その他の援助の業務を行うほか、一般の金融機関による融通を補完するための災害復興建築物の建設等に必要な資金の貸付けの業務を行う、というものです。
この一文の構造が、機構の業務全体の設計図になっています。
第一に「支援」です。民間金融機関が貸した住宅ローンの債権を機構が譲り受ける。貸すのは民間で、機構はその後ろにいます。
第二に「情報の提供その他の援助」です。これも自分で貸すわけではありません。
第三に「補完」です。ここで初めて機構自身の貸付けが出てきますが、条文はその対象を「災害復興建築物の建設等」と例示しています。民間が出しにくい分野を埋める、という位置づけです。
つまり4条の時点で、貸付債権の譲受けが原則、直接の貸付けが例外という構造が宣言されています。13条の業務範囲は、この構造を号ごとに具体化したものです。
13条1項1号:証券化支援事業(買取型)
機構の中心業務が13条1項1号です。住宅の建設もしくは購入または改良に必要な資金の貸付けに係る、主務省令で定める金融機関の貸付債権の譲受けを行うこと、と定められています。
流れはこうです。利用者は民間金融機関から住宅ローンを借ります。契約の相手方は民間金融機関であって、機構ではありません。その後、機構がその貸付債権を金融機関から買い取ります。機構は買い取った債権を信託し、その受益権を裏付けとして債券(資産担保証券)を発行して市場から資金を調達します。この仕組みで提供されている商品が「フラット35」です。
機構が利用者に金を貸すのではなく、金融機関が貸した債権を買う。ここが問46で最も繰り返し問われる一点です。「機構は住宅の購入に必要な資金を直接貸し付ける」という記述が出たら、原則としては誤りだと判断できます。
1号にはもうひとつ、見落とされやすい限定があります。条文は「住宅の建設若しくは購入又は改良」と書きつつ、改良については括弧書きで「高齢者その他の居住の安定の確保を図ることが特に必要と認められる者として主務省令で定める者が居住性能又は居住環境の確保又は向上を主たる目的として行うものに限る」と絞っています。一般的なリフォーム資金の貸付債権は、買取りの対象ではありません。買取型の中心は、あくまで建設と購入です。
13条1項2号:証券化支援事業(保証型)
2号は、1号の貸付債権のうち一定のものを担保とする債券等に係る債務の保証を行う業務です。条文では「特定債務保証」と呼ばれています。
買取型が債権そのものを買うのに対し、保証型では債権は民間金融機関に残ったままで、機構は民間金融機関が発行する債券の債務を保証します。買い取るのが買取型、保証するのが保証型。この対比で押さえてください。どちらも民間金融機関の長期固定金利住宅ローンを成り立たせるための仕組みで、機構が利用者に直接貸すわけではない点は共通です。
13条1項3号:住宅融資保険
3号は、住宅融資保険法による保険を行う業務です。民間金融機関の住宅ローンが焦げ付いたときに、機構が保険金を支払います。
これも「機構は貸さない」という原則の裏側にある業務です。民間が貸しやすくなるようにリスクを引き受ける。証券化支援も融資保険も、目的は同じで手段が違うだけです。
13条1項4号:情報の提供、相談その他の援助
4号は、住宅の建設等をしようとする者や事業者に対し、資金の調達や良質な住宅の設計・建設等に関する情報の提供、相談その他の援助を行う業務です。
金融ではなく情報の業務がわざわざ法定されている点が特徴です。4条の目的規定にも「情報の提供その他の援助」として明記されており、附帯的な業務ではありません。
13条1項12号:団体信用生命保険
12号は、機構が譲り受ける貸付債権に係る貸付けを受けた者などとあらかじめ契約を締結して、その者が死亡した場合(重度障害の状態となった場合を含む)に支払われる生命保険の保険金や生命共済の共済金を、当該貸付けに係る債務の弁済に充当する業務です。
いわゆる団体信用生命保険です。ここでの主語は機構で、機構が保険金を受け取って債務の弁済に充てます。「機構は団体信用生命保険を業務として行っていない」という記述は誤りです。条文の号として明記されています。
13条1項13号:附帯業務
13号は、前各号の業務に附帯する業務です。一覧の最後にこの受け皿が置かれている構造も、条文の形として覚えておくと役に立ちます。
問46:直接融資できるのは「民間が出しにくい分野」
原則を押さえたら、次は例外です。機構が自ら貸し付ける業務は13条に列挙されており、列挙されていない分野では貸せません。号の中身を見ていくと、共通の性質が浮かびます。
5号:災害復興建築物、被災建築物の補修
5号は、災害復興建築物の建設もしくは購入または被災建築物の補修に必要な資金の貸付けです。機構法4条の目的規定で例示されているのがこれで、直接融資の代表格です。
災害の後、被災者が住宅を再建する局面では、民間金融機関の融資が付きにくくなります。担保価値が失われ、返済能力の見通しも立ちにくいからです。民間が出しにくいから機構が出る。これが「補完」の意味です。
なお15条は、災害の発生や経済事情の急激な変動その他の事情が生じた場合において、国民の居住の安定確保を図るために金融上の支援を緊急に行う必要があると認めるときは、主務大臣が機構に対し13条に規定する業務に関し必要な措置をとることを求めることができる、と定めています。緊急時の機能が制度に組み込まれています。
6号:災害予防、耐震改修
6号は、災害予防代替建築物の建設・購入、災害予防移転建築物の移転、災害予防関連工事、そして地震に対する安全性の向上を主たる目的とする住宅の改良に必要な資金の貸付けです。
5号が事後、6号が事前です。1号の買取型では一般のリフォーム資金が対象外でしたが、耐震改修は6号で直接融資の対象になります。同じ「改良」でも、耐震なら機構が直接貸せる。この対比は出題されやすいところです。
7号:合理的土地利用建築物、マンションの共用部分の改良
7号は、合理的土地利用建築物の建設または未使用のものの購入に必要な資金と、マンションの共用部分の改良に必要な資金の貸付けです。
マンションの大規模修繕は、管理組合が借主になります。区分所有者個人ではなく団体が借りる融資で、民間金融機関の一般的な住宅ローンの枠には収まりません。ここも機構が直接貸す領域です。
8号:マンションの更新
8号は、マンションの更新(マンションの再生等の円滑化に関する法律2条1項3号に規定するもの)またはマンションの更新がされた後の未使用のマンションの購入に必要な資金の貸付けです。
この号は令和8年4月1日施行の改正で文言が変わっています。宅建試験は当該年度の4月1日現在施行の法令から出題されるため、令和8年度試験ではこの改正後の条文が範囲に入ります。もっとも、機構が建替え・再生の局面で直接貸すという実質は従前と同じです。細かい文言よりも、「マンションの再生に機構が直接融資する枠がある」という位置づけを押さえてください。
9号・10号:子育て世帯・高齢者向けの賃貸住宅と改良
9号は、子どもを育成する家庭または高齢者の家庭に適した良好な居住性能・居住環境を有する賃貸住宅等の建設資金、およびその改良資金の貸付けです。
10号は、高齢者の家庭に適した住宅とすることを主たる目的とする住宅の改良(高齢者が自ら居住する住宅について行うものに限る)に必要な資金、および高齢者の居住の安定確保に関する法律に基づく登録住宅とすることを主たる目的とする中古住宅の購入資金の貸付けです。
賃貸住宅の建設資金が直接融資の対象になっている点に注意してください。買取型(1号)が対象とするのは、申込者本人または親族が居住する住宅の建設・購入資金です。賃貸事業用の資金は買取型には乗りません。9号は、子育て・高齢者向けという政策目的があるからこそ、直接融資として置かれています。
11号:省エネ改良
11号は、住宅のエネルギー消費性能の向上を主たる目的とする住宅の改良に必要な資金の貸付けです。6号の耐震改修と並ぶ、政策目的のある改良への直接融資です。
13条2項9号:財形住宅貸付
13条2項は、1項とは別枠の業務を定めています。そのうち9号が、勤労者財産形成促進法10条1項の規定による貸付け、いわゆる財形住宅融資です。
財形貯蓄をしている勤労者に対する住宅資金の貸付けで、これも機構が直接行います。20条の2以下では、この業務に必要な費用に充てるため機構が財形住宅債券を発行できることも定められています。
例外に共通する性質
直接融資の号を並べると、共通点が見えます。災害からの復興、災害の予防、耐震、省エネ、高齢者、子育て、マンションの共用部分と再生、財形。いずれも、民間金融機関が採算や担保の面で単独では出しにくく、かつ政策的に供給が必要とされる分野です。
この共通性を掴んでおけば、号を一つひとつ暗記していなくても判断できます。「機構は一般のサラリーマンの通常の住宅購入資金を直接融資する」という記述が出たら、政策的に民間で足りている領域なので誤りだと分かります。逆に「災害復興住宅の建設資金を貸し付ける」なら、補完の領域なので正しいと判断できます。
なお14条1項は、これらの業務の実施にあたって、住宅の建設等に必要な資金の需要および供給の状況に応じて一般の金融機関との適切な役割分担を図るよう努めなければならないと定めています。原則と例外の切り分けが、条文上も「役割分担」として表現されています。
問46:フラット35の商品条件は条文ではない
問46でもうひとつ整理が必要なのが、機構法の条文と、フラット35という商品の条件との層の違いです。
条文の枠と商品要件は別の層にある
13条1項1号が定めているのは「貸付債権の譲受けを行うこと」という業務の枠だけです。何平方メートル以上の住宅なら買い取るのか、いくらまで買い取るのかは、条文には書かれていません。これらは機構が定め、公表している商品要件です。
この層の違いが重要なのは、商品要件が改定されるからです。条文は改正されなければ動きませんが、商品要件は機構の判断で変わります。数値を暗記した年と受験する年がずれると、覚えた数値のほうが誤りになります。
現時点で機構が公表している主な条件
参考として、機構がフラット35(買取型)について公表している条件を挙げます(住宅金融支援機構「フラット35」サイト、2026年8月時点)。
資金使途は、申込本人またはその親族が住むための新築住宅の建設・購入資金または中古住宅の購入資金です。賃貸事業用ではなく、自己居住用または親族居住用に限られます。中古住宅も対象に入っている点は押さえておいてよいところです。
床面積は、一戸建て・連続建て・重ね建てが50平方メートル以上、マンションなど共同建てが30平方メートル以上です。
借入額は100万円以上1億2,000万円以下で、建設費または購入価額以内。借入期間は15年以上35年以下(申込者が60歳以上の場合は10年以上)で、上限は「80歳から申込時年齢を引いた年数」との比較で短いほうになります。金利は全期間固定で、借入期間、融資率、団体信用生命保険の種類などに応じて異なります。返済方法は元利均等毎月払いまたは元金均等毎月払いで、ボーナス払いは借入額の40パーセント以内まで併用できます。担保は借入対象住宅とその敷地に機構を抵当権者とする第1順位の抵当権を設定し、保証人は不要、繰上返済手数料も不要です。
数値そのものより「誰が決めているか」
これらの数値を丸暗記する必要はありません。受験年に機構のサイトで確認できる状態にしておけば足ります。むしろ試験対策として効くのは、「保証人が要らない」「繰上返済手数料が要らない」「全期間固定である」といった、商品の性格を表す項目のほうです。これらは制度設計上の特徴なので、細かい数値のように毎年動くものではありません。
住宅ローンの仕組み自体を先に押さえたい場合は住宅ローンの基礎知識と住宅ローンの選び方を参照してください。金利タイプや返済方法の理解があると、機構法の条文も読みやすくなります。
問47:景品表示法と表示規約——2階建ての見取り図
問47は、不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)と、それに基づく不動産の表示に関する公正競争規約から出ます。この1問は論点の数が5問の中で最も多く、単独で一本の記事になる分量があります。詳細は景品表示法と不動産広告に譲り、ここでは全体の見取り図と、他の4問との関係だけを示します。
根拠が2階建てになっている
問47を難しく見せているのは、根拠が二層あることです。
1階が法律です。景品表示法5条が不当な表示を禁じ、1号で優良誤認(内容が実際より著しく優良)、2号で有利誤認(取引条件が実際より著しく有利)、3号で内閣総理大臣が指定するものを定めています。4条が景品類の制限、7条が措置命令、8条が課徴金です。
2階が規約です。景品表示法36条は、事業者または事業者団体が内閣総理大臣及び公正取引委員会の認定を受けて、景品類または表示に関する事項について協定または規約を締結・設定できると定めています。不動産分野では不動産公正取引協議会連合会が「不動産の表示に関する公正競争規約」と「不動産業における景品類の提供の制限に関する公正競争規約」を設定しています。
法律は「誤認させるな」としか書いていません。徒歩1分が何メートルか、新築とは何年までかといった具体的な基準は、すべて2階の規約側にあります。したがって問47で数字が問われたら、それは規約か施行規則の話です。認定の主体が内閣総理大臣「及び」公正取引委員会である点も、条文どおりに押さえてください。
宅建業法の広告規制とは別系統
宅建業法にも広告のルールがあります。32条の誇大広告等の禁止、33条の広告開始時期の制限、34条の取引態様の明示です。これらは免許を受けた宅建業者に対する行政上の義務で、違反すれば監督処分と罰則の対象になります。
規約は、これとは別系統です。事業者団体が設定し、違反には協議会による警告や違約金という自主規制上の措置が用意されています。同じ一つの広告が、宅建業法と規約と景品表示法の三つに同時に違反することがあります。「宅建業法に違反しない広告なら規約にも違反しない」という記述は、この関係を無視したもので誤りです。
両者の関係は宅建業法の広告規制で整理しています。取引態様の明示については取引態様の明示義務も参照してください。なお規約5条は宅建業法33条をそのまま参照しているため、広告開始時期については両者の結論が一致します。開発許可や建築確認の要否は建築確認の要否で確認できます。
問われる論点の一覧
規約側で出題される論点は、おおむね次の6群に整理できます。この一覧を持っておき、中身は専門記事で埋めてください。
第一に広告表示の開始時期(規約5条)。工事完了前は宅建業法33条の許可等の処分があった後でなければ広告できません。
第二に必要な表示事項(規約8条)と、予告広告・シリーズ広告の特例(同9条・11条)。
第三に特定事項の明示義務(規約13条、施行規則7条)。一般消費者が通常予期できない不利益を積極的に書かせる規定で、賃貸住宅は除かれます。セットバックを要する部分がおおむね10パーセント以上ならその面積を明示、接道2メートル未満は「再建築不可」または「建築不可」と明示、市街化調整区域は「市街化調整区域。宅地の造成及び建物の建築はできません。」と明示(新聞折込チラシ等・パンフレット等は16ポイント以上)。この発想は宅建業法35条の重要事項説明と共通しています。セットバックと市街化調整区域の内容がそのまま効く箇所です。
第四に表示基準(規約15条、施行規則9条)。徒歩は道路距離80メートルにつき1分で、1分未満の端数は1分として算出します(切り上げ)。面積は1平方メートル未満を切り捨てて表示でき、土地は水平投影面積、畳1枚は1.62平方メートル以上。切り上げるのは時間、切り捨てるのは面積という対で覚えると混ざりません。
第五に特定用語の使用基準(規約18条)。新築は「建築工事完了後1年未満であって、居住の用に供されたことがないもの」で、期間と未使用の二条件を両方満たす必要があります。「最高」「激安」「完全」「日本一」「特選」「完売」といった用語は、合理的な根拠を示す資料を有している場合を除き使えません。
第六に禁止される表示。二重価格(規約20条、施行規則12条。値下げ前2か月以上・値下げから6か月以内)、おとり広告(規約21条。物件がない、あるが取引の対象になれない、あるが取引する意思がないの3類型)、不当表示の類型(規約23条)です。景品については、一般懸賞が取引価額の20倍または10万円のいずれか低い価額、総付が取引価額の10パーセントまたは100万円のいずれか低い価額が上限です。
この6群を1日で回せる形にしておく
問47は論点数が多い一方で、一つひとつは独立した事実です。徒歩の換算式を忘れても新築の定義には影響しません。したがって、条文の体系をたどる必要がなく、一覧として一気に確認できます。
直前期にこの6群を一枚にまとめ、数字だけを別に抜き出しておくのが効率的な形です。数字は多くありません。80メートル・1分、1平方メートル、1.62平方メートル、10パーセント、16ポイント、2か月、6か月、20倍・10万円、10パーセント・100万円。これだけです。
問48:数値を書かず、確認先を持つ
問48は統計です。この記事では具体的な数値を一切書きません。理由は明確で、統計の公表値は毎年更新されるため、記事に数値を書き込むと翌年には誤りになるからです。
出題される統計の種類
出題対象になるのは、おおむね次のものです。国土交通省の地価公示、国土交通省の建築着工統計調査(新設住宅着工戸数)、財務省の法人企業統計(不動産業の売上高・経常利益)、国土交通省が国会に提出する土地白書(土地取引件数など)、国土交通省の宅地建物取引業法の施行状況調査(宅建業者数)、そして国土交通省の不動産価格指数です。
どの統計が出るかは動きません。動くのは中身の数値だけです。したがって、統計の一覧を先に押さえておき、数値は受験年に入れ替える、という運用になります。
覚えるのは方向と桁
統計問題で問われるのは、多くの場合「増えたか減ったか」という方向と、「何年連続か」という継続年数、そしておおまかな水準です。細かい小数点以下まで暗記する必要はありません。
方向を反転させる、連続年数をずらす、統計そのものを取り違えさせる、暦年と年度をずらすといった作り方が定番です。この出題パターンと、統計ごとの意味、更新のタイミングについては統計問題の対策に詳しくまとめてあります。受験年に確認すべき最新の数値そのものは2026年の宅建統計数値まとめにあります。
更新の作業として扱う
問48は、知識を積む作業ではなく情報を差し替える作業です。この性質が、5問全体の学習設計に効いてきます。早い時期にどれだけ丁寧にやっても、公表値が更新されれば作業をやり直すことになります。直前期に一度だけ、最新の資料で仕上げるのが正しい扱いです。
問49・問50:土地と建物は「導出できる」分野
問49(土地)と問50(建物)は、施行規則8条1号の「形質」に対応します。この2問には、他の3問と違う性質があります。
暗記ではなく復元で解ける
土地の問題は、地形と宅地としての適否を問います。台地、段丘、丘陵地、扇状地、自然堤防、後背湿地、三角州、旧河道、干拓地、埋立地、谷底平野といった地形が並びますが、これらは無関係な用語の羅列ではありません。どこにどう土砂が積もったかという一本の筋で説明できます。古い堆積は締まっていて強く、新しい堆積は緩くて弱い。水が集まる低い土地は水害と液状化のリスクが高い。この原理から個々の地形の良否を導けます。
建物の問題は、構造と工法を問います。木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造、ラーメン構造と壁式構造、直接基礎と杭基礎、耐震・制震・免震。これらも材料が引張と圧縮と熱にどう応答するかという軸で整理できます。コンクリートは圧縮に強く引張に弱い、鋼材は引張に強いが熱に弱い、だから両者を組み合わせて耐火被覆をする、という具合です。
忘れても原理から復元できる。この性質があるため、問49・問50は5問の中で最も安定して取りにいける部分です。逆に、用語だけを単語帳的に暗記すると、見慣れない地形名や工法名が出た瞬間に手が止まります。
詳細は専門記事へ
土地と建物の中身は、地形ごと・構造ごとに書き下すと単独で一本の記事になる分量です。土地・建物の知識に、地形の成り立ちから災害リスクの導き方、材料の性質、構造形式、基礎、耐震・制震・免震まで整理してあります。この記事では位置づけの確認にとどめます。
5問をいつ、どの順で仕上げるか
ここまでの内容を、学習設計に落とします。
動く部分と動かない部分を分ける
5問のうち、動くのは問48だけです。統計の公表値は毎年更新されます。
残りの4問は動きません。機構法13条の業務範囲は法改正がなければ変わらず、表示規約の徒歩80メートル1分も新築の定義も変わっていません。土地の地形も建物の構造も、そもそも変わる性質のものではありません。
したがって作業は二層に分かれます。一度やれば持つ4問と、受験年に差し替える1問です。この切り分けをしないまま「5問免除科目」とひとくくりにすると、統計を早くやりすぎて無駄になるか、機構法を直前まで放置して間に合わなくなるかのどちらかになります。
順番は問47、問46、問49・50、問48
具体的な順序を提案します。
最初に問47です。表示規約は条文が明確で、数値も限られており、宅建業法の広告規制と内容が重なる部分があります。宅建業法の学習を終えていれば、その延長で取り組めます。
次に問46です。機構法13条の業務範囲は一覧として整理でき、しかも「原則は買い取る、例外で貸す」という一本の軸があるため、構造から入れば早く終わります。
続いて問49・問50です。ここは原理からの導出が効くので、時間をかけるほど安定します。ただし他の科目と違って一度理解すれば減衰しにくいため、中盤に置いて構いません。
最後が問48です。直前期に、その年の資料で一度だけ仕上げます。
直前期にまとめる理由
前半で述べたとおり、この5問は条文の体系に乗っていないため、他科目のような積み上げが効きません。早くやっても寝てしまう時間があり、遅くやっても崩れる体系がない。この二つの性質から、直前期に集中して処理するのが合理的です。
もうひとつの理由は、他科目との干渉が起きないことです。権利関係と宅建業法を並行させると混線しますが、地形や構造の知識が民法の理解を邪魔することはありません。直前期の疲れた頭でも進む作業である点も、この配置を後押しします。
具体的な直前期の組み立て方は直前期の学習戦略、科目ごとの時間配分は科目別攻略法、税・その他全体での得点の考え方は税・その他の得点戦略を参照してください。
過去問の使い方
この5問は過去問との相性が特殊です。
問47と問49・問50は、規約も自然科学も変わらないため、過去の出題がそのまま使えます。同じ論点が繰り返し問われるので、蓄積が効きます。
問46も、機構法の改正がない限り過去問が有効です。ただしフラット35の商品条件を問う肢は、条件そのものが改定されている可能性があるため、数値を鵜呑みにしないでください。
問48は、過去問を数値の暗記に使うことができません。使えるのは出題形式だけです。どういう聞き方をするか、どこをずらしてくるかを確認する目的に限って使ってください。過去問全般の使い方は過去問の活用法にまとめてあります。
試験での出題ポイント
5問それぞれについて、誤りの作り方には型があります。
機構が「貸す」と書く
問46で最も多いのが、13条1項1号の買取型を直接融資に置き換える形です。「機構は、住宅の建設または購入に必要な資金を、直接融資により貸し付けている」という記述は、原則としては誤りです。機構が行うのは民間金融機関の貸付債権の譲受けであって、貸付けそのものではありません。
逆に、災害復興建築物(5号)や耐震改修(6号)、省エネ改良(11号)、マンションの共用部分の改良(7号)について「機構が資金を貸し付ける」と書かれていれば、これは正しい記述です。原則と例外のどちらの話をしているのかを、まず判定してください。
買取型の対象範囲を広げる
1号の買取対象に一般のリフォーム資金を含める、あるいは賃貸事業用の資金を含める、という作り方があります。改良については高齢者等が居住性能の確保・向上を目的として行うものに限られており、賃貸住宅の建設資金は9号の直接融資の枠です。買取型は建設と購入が中心という理解で判断できます。
団体信用生命保険の主語を入れ替える
13条1項12号の団信について、「機構は団体信用生命保険の業務を行わない」とする、あるいは主語を民間金融機関にする、という作り方があります。条文上、保険金等を債務の弁済に充当するのは機構です。
徒歩の端数を切り捨てる
問47の定番中の定番です。「1分未満の端数は切り捨てる」「四捨五入する」はいずれも誤りで、施行規則9条9号は1分として算出する、つまり切り上げると定めています。あわせて、80メートルという換算が適用されるのは徒歩だけで、自動車と自転車は実際の所要時間である点も狙われます。
新築の定義を片方だけにする
「建築後1年未満のものをいう」あるいは「居住の用に供されたことがないものをいう」と、二条件のうち片方だけを書く形です。規約18条1項1号は建築工事完了後1年未満であって、居住の用に供されたことがないものと定めており、両方が必要です。
おとり広告を一つの類型に絞る
「おとり広告とは、実際には存在しない物件についての広告をいう」という記述は、規約21条の3類型のうち1号だけを取り出したもので、不正確です。存在するが取引の対象となり得ないもの(2号)、存在するが取引する意思がないもの(3号)も含まれます。
二重価格の期間要件をずらす
施行規則12条の「値下げ前2か月以上」「値下げの日から6か月以内」という数字を入れ替える、あるいは片方だけを示して他方を落とす形です。二つの期間はセットで覚えてください。
特定事項の明示を賃貸に及ぼす
規約13条の柱書は「賃貸住宅を除き」と定めています。この除外を落とした選択肢が考えられます。また、セットバックの面積明示が必要になるのはおおむね10パーセント以上の場合で、この割合をずらす形もあります。
統計の方向を反転させる
問48では、増加を減少に、減少を増加に置き換えるのが基本形です。連続年数をずらす、暦年と年度を混同させる、全体の数字と内訳の数字をすり替えるといった作り方もあります。詳しくは統計問題の対策を参照してください。
地形の良否を反転させる
問49では、宅地に適さない地形を適するとする、あるいは対になる地形(自然堤防と後背湿地、扇状地の扇頂部と扇端部など)を入れ替える形が定番です。問50では、材料の性質を逆にする(コンクリートが引張に強い、など)作り方があります。
覚え方・整理の仕方
5問を「需給3・形質2」で持つ
施行規則8条の5号(需給)が問46・47・48、1号(形質)が問49・50。需給が3問、形質が2問。この分け方で持っておくと、5問がばらばらに見えなくなります。需給の3問は「お金・広告・数字」、形質の2問は「土地・建物」です。
機構は「買う・保証する・情報を出す」
機構の原則業務を三語で持ちます。買取型で債権を買う、保証型と住宅融資保険で保証する、4号で情報を出す。いずれも自分では貸していません。
そのうえで例外を一語で持ちます。貸すのは、民間が出しにくい分野だけ。災害復興、災害予防・耐震、省エネ、高齢者、子育て、マンションの共用部分と再生、財形。号の番号まで暗記しなくても、この性質から判定できます。
80メートルは切り上げ、新築は二条件
問47の数字は多くありません。徒歩は80メートルで1分、端数は切り上げ。面積は1平方メートル未満は切り捨て。切り上げるのは時間、切り捨てるのは面積と対にして覚えると混ざりません。畳は1.62平方メートル以上。セットバックの面積明示はおおむね10パーセント以上。二重価格は2か月以上・6か月以内。景品は懸賞20倍か10万円、総付1割か100万円、いずれも低いほう。
新築は「1年未満」と「未使用」の二条件。片方だけの選択肢は誤りです。
おとり広告は「ない・なれない・する気がない」
規約21条の3類型を三語で持ちます。物件がない(1号)、あるが取引の対象になれない(2号)、あるが取引する気がない(3号)。
土地は「粒と時間」、建物は「引張・圧縮・熱」
問49は、堆積物の粒の大きさと、積もってからの時間で地盤の強さが決まります。問50は、材料が引張・圧縮・熱にどう応答するかで構造が決まります。どちらも一本の原理から個別の知識を導けます。詳しくは土地・建物の知識にあります。
更新するのは1問だけ
学習管理としての整理です。5問のうち、受験年に更新が必要なのは問48だけ。残り4問は一度やれば持ちます。この一言を覚えておけば、直前期に何をすべきかを迷いません。
理解度チェッククイズ
Q1. 独立行政法人住宅金融支援機構は、住宅の建設または購入に必要な資金について、申込者に対し直接融資を行うことを主たる業務としている。(○か×か)
答えを見る
×:機構法4条は、機構の目的を、一般の金融機関による住宅資金の融通を**支援**するための貸付債権の譲受け等の業務を行うとともに、一般の金融機関による融通を**補完**するための災害復興建築物の建設等に必要な資金の貸付けの業務を行うことと定めています。機構の中心業務は13条1項1号の証券化支援事業(買取型)で、民間金融機関が行った住宅ローンの貸付債権を譲り受けるものです。利用者に貸すのは民間金融機関であって、機構ではありません。機構が直接貸し付けるのは、災害復興建築物の建設・被災建築物の補修(13条1項5号)、災害予防・耐震改修(6号)、合理的土地利用建築物とマンションの共用部分の改良(7号)、子育て世帯・高齢者向け賃貸住宅(9号)、高齢者向け改良と登録住宅の購入(10号)、省エネ改良(11号)、財形住宅貸付(同条2項9号)など、条文が列挙する分野に限られます。いずれも民間金融機関が単独では出しにくく、政策的に供給が必要とされる領域です。Q2. 不動産広告において、物件から最寄駅までの道路距離が480メートルである場合、「徒歩6分」と表示することができる。(○か×か)
答えを見る
○:不動産の表示に関する公正競争規約施行規則9条9号は、徒歩による所要時間は道路距離80メートルにつき1分間を要するものとして算出した数値を表示すること、1分未満の端数が生じたときは1分として算出することと定めています。480÷80=6なので、端数は生じず「徒歩6分」となります。仮に450メートルであれば450÷80=5.625で、端数を切り上げて「徒歩6分」です。**端数は切り上げであって、切り捨てでも四捨五入でもありません。**なお、この80メートル1分という換算が適用されるのは徒歩の場合だけで、自動車(同条10号)と自転車(同条11号)は道路距離を明示して走行に通常要する時間を表示します。また同条7号は、算出の起点を物件の区画のうち駅その他施設に最も近い地点(マンション・アパートは建物の出入口)、着点をその施設の出入口と定めています。Q3. 建築工事が完了してから8か月が経過した住宅で、既に居住の用に供されたことがあるものについては、「新築」と表示することができる。(○か×か)
答えを見る
×:不動産の表示に関する公正競争規約18条1項1号は、「新築」を**建築工事完了後1年未満であって、居住の用に供されたことがないもの**と定義しています。二つの条件を両方満たす必要があり、片方だけでは足りません。設問は建築工事完了後8か月なので期間の条件は満たしますが、既に居住の用に供されているため未使用の条件を満たさず、「新築」と表示することはできません。逆に、一度も人が住んでいなくても建築工事完了から1年以上経過していれば「新築」とは表示できません。なお同条1項6号は「建物の建築工事の完了」を、建物をその用途に従い直ちに使用することができる状態に至ったことと定義しています。Q4. おとり広告とは、実際には存在しない物件について行う広告表示をいい、物件が実在する場合にはおとり広告に該当しない。(○か×か)
答えを見る
×:不動産の表示に関する公正競争規約21条は、おとり広告として三つの類型を定めています。物件が**存在しない**ため実際には取引することができない物件に関する表示(1号)、物件は**存在するが**実際には取引の対象となり得ない物件に関する表示(2号)、物件は**存在するが**実際には取引する意思がない物件に関する表示(3号)です。設問は1号だけを取り出したもので、2号と3号を落としています。既に成約済みで取引の対象になり得ない物件を掲載し続ける行為は2号に、実際には別の物件を勧める目的で好条件の物件を掲載する行為は3号に該当します。「ない・なれない・する気がない」の三つで覚えてください。Q5. 宅建試験の統計問題(問48)は、前年に公表された数値を覚えておけば足りる。(○か×か)
答えを見る
×:問48で問われるのは地価公示、建築着工統計調査、法人企業統計、土地白書、宅地建物取引業法の施行状況調査、不動産価格指数といった統計の直近の動向であり、これらの公表値は毎年更新されます。前年の数値をそのまま覚えていると、増減の方向や連続年数が変わっている場合に誤答します。**出題される統計の種類は年によって大きく動きませんが、中身の数値は毎年変わります。**したがって統計は、知識を積む作業ではなく受験年の資料に情報を差し替える作業として扱い、直前期に一度だけ仕上げるのが合理的です。問46・47・49・50は一度やれば持つのに対し、問48だけが毎年の更新を要するという切り分けを持っておいてください。まとめ
宅建試験の問46から問50までは、宅地建物取引業法施行規則8条の1号(土地・建物の形質、構造および種別)と5号(宅地建物の需給に関する法令および実務)に対応する5問です。形質が問49・問50の2問、需給が問46・問47・問48の3問。この対応を条文から押さえておくと、5問の並びが偶然のものでなくなります。
読み方は、免除を受けるかどうかで正反対になります。登録講習を修了して免除を受ける人は、この5問を解きません。問題冊子に存在しないので、対策する理由もありません。免除を受けない人にとっては、免除者との差が直接開く5問です。令和7年度の合格判定基準は一般受験者が50問中33問以上、登録講習修了者が45問中28問以上で、差はちょうど5点でした。制度そのものは5問免除(登録講習)にまとめてあります。
問46は住宅金融支援機構法です。機構は原則として直接融資を行いません。中心業務は13条1項1号の証券化支援事業(買取型)で、民間金融機関の住宅ローン債権を譲り受けます。2号の保証型、3号の住宅融資保険、4号の情報提供、12号の団体信用生命保険も、いずれも自ら貸す業務ではありません。直接融資は、災害復興(5号)、災害予防・耐震(6号)、合理的土地利用建築物とマンション共用部分の改良(7号)、マンションの更新(8号)、子育て・高齢者向け賃貸住宅(9号)、高齢者向け改良と登録住宅購入(10号)、省エネ改良(11号)、財形住宅貸付(2項9号)に限られます。民間が出しにくい分野だけ機構が貸すという性質で判定できます。フラット35の床面積や借入額は条文ではなく機構が定める商品要件なので、受験年に確認する扱いにしてください。
問47は景品表示法と不動産の表示に関する公正競争規約です。法律側では5条(1号優良誤認・2号有利誤認・3号指定告示)、7条(措置命令と不実証広告規制)、8条(課徴金、売上額の100分の3)、36条(内閣総理大臣及び公正取引委員会の認定による規約)を骨格として押さえます。規約側では、5条の広告開始時期、13条の特定事項の明示義務(賃貸住宅を除く。セットバックおおむね10パーセント以上、接道2メートル未満は再建築不可、市街化調整区域は16ポイント以上)、15条と施行規則9条の表示基準(徒歩は道路距離80メートルにつき1分・端数切り上げ、面積は1平方メートル未満切り捨て、畳は1.62平方メートル以上)、18条の特定用語(新築は建築工事完了後1年未満かつ未使用)、20条と施行規則12条の二重価格(値下げ前2か月以上・値下げから6か月以内)、21条のおとり広告3類型が中心です。論点数が多いので、中身は景品表示法と不動産広告で埋めてください。
問48は統計です。この記事には数値を書いていません。公表値は毎年更新されるため、記事に書き込むと翌年には誤りになるからです。出題される統計の種類と確認先を持っておき、受験年に2026年の宅建統計数値まとめと統計問題の対策で最新値に差し替えてください。
問49・問50は土地と建物です。地形は堆積の履歴から、構造は材料の引張・圧縮・熱への応答から導けます。暗記ではなく復元で解ける分野で、詳細は土地・建物の知識にあります。
学習設計としては、更新が必要なのは問48だけという切り分けが要点です。残り4問は一度やれば持ちます。この5問は条文の体系に乗っていないため他科目と干渉せず、忘れても再構築が速いという性質があり、直前期にまとめて仕上げる対象になります。順序は問47、問46、問49・問50、最後に問48です。
宅建試験AIブートラボのアプリでは、問46から問50までを含めて科目別・年度別に肢別演習ができます。条文根拠つきの解説で、機構法の号と規約の条を確認しながら進められます。
税と価格の評定は毎年ほぼ同じ形で出ます。出題パターンを肢別で押さえれば取りこぼしません。