免除科目5問の攻略法|登録講習を受けない人のための対策
宅建試験の5問免除科目(問46〜50)を登録講習なしで攻略する方法を解説。住宅金融支援機構・景品表示法・統計・土地・建物の対策法を紹介します。
宅建試験の問46〜問50は、いわゆる「5問免除科目」と呼ばれ、登録講習を修了した方は解答が免除される範囲です。しかし、宅建業に従事していない受験者や、登録講習を受講しなかった方は、この5問にも解答しなければなりません。本記事では、登録講習を受けない一般受験者が5問免除科目で確実に得点するための対策法を、科目ごとに詳しく解説します。適切な対策をすれば十分に得点できる分野です。
5問免除科目とは
制度の概要
5問免除制度は、宅地建物取引業に従事する方が「登録講習」を修了することで、宅建試験の問46〜問50の5問が免除される制度です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象問題 | 問46〜問50の5問 |
| 免除の条件 | 登録講習の修了 |
| 登録講習の受講資格 | 宅建業に従事している方(従業者証明書が必要) |
| 講習期間 | 通信講座+スクーリング(1〜2日) |
| 有効期間 | 修了試験合格後3年以内の試験に適用 |
一般受験者にとっての5問免除科目
登録講習を受けない一般受験者は、50問すべてに解答します。5問免除を受ける受験者は45問中の正答数で合否が判定されるため、一般受験者は5問分のハンデを負うことになります。
しかし、5問免除科目は以下の特徴があり、対策次第で十分に得点可能です。
- 出題テーマが毎年ほぼ固定されている
- 暗記中心の対策で対応できる問題が多い
- 一般常識で解ける問題も含まれる
目標得点:5問中3〜4問正解を目指しましょう。5問全問正解は難しいですが、3問以上の正解は十分に達成可能です。
問46:住宅金融支援機構法の対策
出題パターン
住宅金融支援機構法の問題は、主にフラット35の融資条件と機構の業務内容について出題されます。出題形式は「正しいもの」または「誤っているもの」を選ぶ四肢択一です。
押さえるべきポイント
フラット35に関する重要数値を整理します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 融資対象の住宅面積 | 一戸建て:70平方メートル以上、マンション:30平方メートル以上 |
| 融資限度額 | 8,000万円 |
| 融資期間 | 15年以上35年以下(申込者が60歳以上の場合は10年以上) |
| 金利タイプ | 固定金利(全期間) |
| 融資率 | 購入価額の100%まで(ただし90%超は金利が高くなる) |
機構の業務内容について押さえるべきポイントは以下のとおりです。
- 証券化支援業務(買取型):民間金融機関の住宅ローン債権を買い取り、MBS(住宅ローン担保証券)を発行する
- 証券化支援業務(保証型):民間金融機関の住宅ローンに保険を付ける
- 直接融資業務:災害復興住宅融資、まちづくり融資など限定的な分野のみ
- 機構は「一般の住宅ローン」の直接融資は行わない
学習のコツ
- フラット35の数値は表にまとめて暗記する
- 「機構が直接融資を行うのは限定的な場合のみ」という原則を理解する
- 過去問を5年分程度解けば、出題パターンが把握できる
問47:景品表示法(不動産の表示に関する公正競争規約)の対策
出題パターン
景品表示法の問題は、不動産広告に関するルール(不動産の表示に関する公正競争規約)が中心です。不当な広告表示や景品提供の制限が問われます。
押さえるべきポイント
不動産広告の重要ルールを整理します。
表示基準に関するもの:
- 徒歩所要時間:道路距離80メートルにつき1分(端数は切り上げ)
- 新築の定義:建築後1年未満であって、居住の用に供されたことがないもの
- LDKの広さの目安:DK=4.5畳以上(1居室の場合)、LDK=8畳以上(1居室の場合)
- 取引態様の明示:売主・代理・媒介の別を明示する義務
禁止される表示:
- おとり広告(実在しない物件、取引の意思のない物件、取引できない物件の広告)
- 不当な二重価格表示(値下げの根拠がない場合)
- 「完全」「日本一」「当社だけ」など客観的根拠のない最上級表現
景品の制限:
| 取引価格 | 景品の上限額 |
|---|---|
| 取引価格の10%または100万円のいずれか低い方 | 総付景品(もれなくもらえるもの) |
学習のコツ
- 徒歩所要時間の「80m=1分」は最頻出なので必ず覚える
- 新築の定義「建築後1年未満かつ未入居」もよく出る
- おとり広告の3パターン(実在しない・意思がない・取引できない)を押さえる
問48:統計の対策
出題パターン
統計問題は、不動産に関する最新の統計データの動向(増減の傾向)が問われます。出題されるデータは主に5種類です。
- 地価公示
- 建築着工統計(新設住宅着工戸数)
- 法人企業統計(不動産業の売上高・経常利益)
- 土地白書(土地取引件数)
- 国土交通白書(宅建業者数)
対策方法
統計問題の対策は以下の手順で行います。
- 試験年の7月〜9月に最新データを入手:予備校のまとめ資料や模試の解説で最新データを確認する
- 増減の傾向を一覧表にまとめる:「地価公示→上昇」「住宅着工→減少」など
- 試験直前に集中暗記:暗記カードやスマートフォンのメモで繰り返し確認する
注意:統計データは毎年更新されるため、前年の数値をそのまま覚えても意味がありません。必ずその年の最新データで対策しましょう。
問49・問50:土地・建物の知識の対策
土地の知識(問49)の対策
土地の知識では、地形や地盤の特徴に関する問題が出題されます。
押さえるべき地形と特徴:
| 地形 | 特徴 | 宅地としての適性 |
|---|---|---|
| 台地・段丘 | 平坦で水はけがよい | 良好 |
| 自然堤防 | 河川沿いの微高地 | 比較的良好 |
| 扇状地 | 山地から平地への出口に形成 | 扇端部は良好 |
| 三角州 | 河口部に形成、軟弱地盤 | 不良(液状化リスク) |
| 後背湿地 | 自然堤防の背後の低地 | 不良(排水が悪い) |
| 谷底平野 | 山間の谷間に形成 | やや不良(洪水リスク) |
| 丘陵地 | なだらかな起伏のある地形 | 造成すれば良好 |
建物の知識(問50)の対策
建物の知識では、建築構造に関する問題が出題されます。
押さえるべき構造の特徴:
| 構造 | 特徴 | メリット・デメリット |
|---|---|---|
| 木造 | 柱・梁が木材 | 軽量・安価だが耐火性に劣る |
| 鉄骨造(S造) | 柱・梁が鉄骨 | 大空間が可能だが耐火被覆が必要 |
| 鉄筋コンクリート造(RC造) | コンクリートに鉄筋を配置 | 耐火性・耐久性に優れる |
| 鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造) | 鉄骨の周りにRC | 最も強度が高い(高層建物向き) |
そのほか押さえるべきポイント:
- 基礎の種類:直接基礎(独立基礎・布基礎・べた基礎)と杭基礎
- 耐震構造・免震構造・制振構造の違い
- 鉄筋コンクリートの特性:引張力は鉄筋が、圧縮力はコンクリートが負担する
- コンクリートのかぶり厚さ:鉄筋を覆うコンクリートの厚さが耐久性に影響する
土地・建物の学習のコツ
- 一般常識で解ける部分も多いが、専門用語は正確に覚える
- 過去問で出題された地形や構造の名称を重点的に暗記する
- 写真や図を使って視覚的に理解する方法が効果的
試験での出題ポイント
5問免除科目で確実に得点するためのポイントを整理します。
- 問46(機構法)と問47(景品表示法)は得点源:暗記事項が明確で、過去問の類似問題が多いため、この2問は確実に正解を目指す
- 問48(統計)は直前暗記で対応可能:試験直前に最新データを覚えれば1問取れる
- 問49(土地)と問50(建物)は難易度にバラつきがある:基本事項を押さえた上で、解ける問題を確実に取る姿勢が大切
- 5問中3〜4問正解が現実的な目標:完璧を目指すよりも、確実に取れる問題を落とさない戦略が重要
理解度チェッククイズ
以下のクイズで理解度を確認しましょう。
Q1:フラット35の融資限度額は1億円である。
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**×(誤り)** フラット35の融資限度額は**8,000万円**です。1億円ではありません。この数値は頻出なので正確に覚えておきましょう。Q2:不動産広告における徒歩所要時間は、道路距離80メートルにつき1分として計算し、端数は切り上げる。
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**○(正しい)** 徒歩所要時間は道路距離80メートルにつき1分で計算します。1分未満の端数は1分に切り上げます。例えば、道路距離が450メートルの場合、450÷80=5.625で、端数を切り上げて「徒歩6分」と表示します。Q3:後背湿地は、排水がよく地盤が安定しているため、宅地として適している。
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**×(誤り)** 後背湿地は自然堤防の背後にできた低地で、排水が悪く地盤が軟弱です。宅地としては不向きな地形です。宅地に適しているのは、台地・段丘や自然堤防などの水はけがよい地形です。まとめ
- 問46(機構法)と問47(景品表示法)を得点源にする:出題パターンが固定されており、暗記事項も明確なため、最優先で対策しましょう。
- 問48(統計)は試験直前の暗記で1問確保:増減の傾向を覚えるだけなので、最新データを入手したら集中暗記しましょう。
- 5問中3〜4問正解で他科目のハンデを軽減:5問免除を受ける受験者との差を最小限にするため、適切な対策で得点を確保しましょう。
よくある質問(FAQ)
Q:5問免除科目の対策にどのくらいの時間をかけるべきですか?
A:全体の学習時間の10%程度(約30〜40時間のうち3〜4時間)が目安です。機構法と景品表示法の暗記に2時間、土地・建物の基本事項に1〜2時間、統計は直前の30分程度で対策できます。
Q:登録講習を受けるべきかどうか迷っています。
A:宅建業に従事している方であれば、受講をおすすめします。5問免除の効果は大きく、合格率に明確な差が出ています。ただし、費用(1万5,000円〜2万円程度)と通学の手間を考慮して判断してください。
Q:土地や建物の問題は、専門知識がなくても解けますか?
A:一般常識で解ける問題もありますが、専門用語(液状化、扇状地、SRC造など)の知識が必要な問題も出題されます。基本的な用語と特徴を押さえておくことが大切です。
Q:5問免除科目だけで合否が決まることはありますか?
A:5問免除科目だけで合否が決まることはありませんが、合格ラインが1〜2点差で決まることは珍しくありません。5問中1問でも多く正解することが合格につながります。
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