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不当景品類及び不当表示防止法|公正競争規約の出題ポイント

不当景品類及び不当表示防止法と不動産の公正競争規約の出題ポイントを解説。表示規約・景品規約の内容を整理し宅建試験に対応します。

不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)と不動産業界の公正競争規約は、宅建試験の「税・その他」分野から出題されます。5問免除科目の一つですが、免除を受けない一般受験生にとっても得点源にできる論点です。広告表示のルールや景品提供の制限は、具体的な事例で問われることが多いため、規約の内容を正確に理解しておくことが重要です。本記事では、出題頻度の高いポイントに絞って解説します。

景品表示法の基本

法律の目的と概要

景品表示法は、不当な表示や過大な景品類の提供を規制し、消費者の利益を保護することを目的としています。

不当な景品類及び表示による顧客の誘引を防止するため、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれのある行為の制限及び禁止について定めることにより、一般消費者の利益を保護することを目的とする。
――不当景品類及び不当表示防止法第1条

不当表示の類型

景品表示法で禁止される不当表示は以下の3種類です。

類型 内容
優良誤認表示 商品・サービスの品質・規格等が、実際よりも著しく優良であると誤認させる表示
有利誤認表示 価格等の取引条件が、実際よりも著しく有利であると誤認させる表示
その他の不当表示 内閣総理大臣が指定する表示

措置命令と課徴金

景品表示法に違反した場合の制裁措置は以下のとおりです。

  • 措置命令:内閣総理大臣(消費者庁長官に委任)が違反行為の差止め等を命じる
  • 課徴金:不当表示を行った事業者に対し、売上額の3%を課徴金として納付させる
  • 都道府県知事も措置命令を行うことができる

不動産の表示に関する公正競争規約

公正競争規約とは

不動産業界では、景品表示法に基づき、不動産公正取引協議会が「不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約)」と「不動産業における景品類の提供の制限に関する公正競争規約(景品規約)」を定めています。

  • 表示規約:不動産広告における表示の基準
  • 景品規約:不動産取引に付随する景品類の提供の制限

広告表示の開始時期

不動産広告には開始時期の制限があります。

  • 未完成の宅地:開発許可・造成の工事完了前は広告できない
  • 未完成の建物:建築確認後でなければ広告できない

ただし、建築確認を受けた後であれば、建物が完成する前でも広告することができます。

必要な表示事項

不動産広告には、以下の事項を表示する義務があります(物件の種類により異なります)。

売買物件(一戸建て)の主な必要表示事項

  • 物件の所在地
  • 交通の利便性(最寄り駅からの所要時間等)
  • 面積(土地・建物)
  • 価格
  • 建築年月
  • 取引態様(売主・代理・媒介の別)
  • 用途地域
  • 建蔽率・容積率
  • 道路の幅員と接道状況

表示規約の具体的なルール

徒歩所要時間の表示

不動産広告における最寄り駅からの徒歩所要時間は、以下のルールで表示します。

  • 道路距離80メートルにつき1分で計算
  • 1分未満の端数は切り上げ(例:160メートル → 2分、240メートル → 3分)
  • 信号待ちや坂道等の時間は考慮しない
  • 団地・マンション等は、最も近い区画(棟)からの距離で表示

面積の表示

種類 表示単位 最小表示単位
土地面積 平方メートル 1平方メートル未満は切り捨て不可
建物面積 平方メートル 延べ面積を表示
畳数での表示 1畳 = 1.62平方メートル以上 これ未満では畳数表示不可

価格の表示

  • 消費税込みの価格を表示する(土地は非課税のため税抜き)
  • 建売住宅は土地と建物の総額を表示
  • ローンの返済例を表示する場合は、借入金額・利率・返済期間・返済方法も明記

用語の使用制限

不動産広告で使用が制限される用語があります。

用語 使用の可否 条件
「完全」「完璧」「絶対」 原則使用不可 合理的根拠なし
「日本一」「業界一」「最高」 原則使用不可 合理的根拠なし
「特選」「厳選」 原則使用不可 合理的根拠なし
「格安」「破格」「激安」 原則使用不可 合理的根拠なし
「新築」 使用可 建築後1年未満で未入居のもの

おとり広告の禁止

以下のような広告は「おとり広告」として禁止されています。

  • 物件が存在しないのに表示する広告
  • 物件は存在するが取引の意思がない広告
  • 物件は存在するが取引できない広告(売約済み物件の広告継続など)

景品規約の内容

景品類の提供制限

不動産取引に付随して提供する景品類には、以下の制限があります。

一般消費者に対する景品類

取引の種類 景品限度額
取引価額の10%以内 または 100万円のいずれか低い方 限度額

具体的には、以下のように適用されます。

  • 取引価額が1,000万円の場合:限度額 = 1,000万円 × 10% = 100万円
  • 取引価額が2,000万円の場合:限度額 = 100万円(上限)

総付景品(ベタ付き景品)

取引に付随して相手方に提供する景品類(総付景品)の限度額は以下のとおりです。

取引価額 景品類の限度額
1,000円未満 200円
1,000円以上 取引価額の10分の2(20%)

不動産取引は取引価額が高額であるため、多くの場合、取引価額の10%以内または100万円が限度となります。

懸賞による景品類

懸賞(くじ等)により提供する景品類の限度額は以下のとおりです。

懸賞の種類 最高額 総額
一般懸賞 取引価額の20倍(10万円上限) 懸賞売上予定総額の2%
共同懸賞 30万円 懸賞売上予定総額の3%

試験での出題ポイント

景品表示法・公正競争規約に関する出題で特に注意すべきポイントは以下のとおりです。

  • 徒歩所要時間は80メートル=1分:端数は切り上げ
  • 「新築」は建築後1年未満かつ未入居:1年以上経過したら新築表示不可
  • おとり広告の3類型を正確に覚える
  • 未完成物件の広告開始時期:建築確認後でなければ広告不可
  • 景品類の限度額:取引価額の10%以内または100万円の低い方
  • 特定用語の使用制限:「完全」「日本一」「激安」等は合理的根拠なく使用不可
  • 1畳は1.62平方メートル以上:これ未満では畳数表示不可
  • 措置命令は消費者庁長官と都道府県知事が行使可能

理解度チェッククイズ

以下のクイズで理解度を確認しましょう。

Q1. 不動産広告における徒歩所要時間は、道路距離100メートルにつき1分で計算する。

答えを見る **× 誤り。** 徒歩所要時間は、道路距離**80メートルにつき1分**で計算します。100メートルではありません。1分未満の端数は切り上げます。

Q2. 建築工事完了前の建物については、建築確認を受けた後でなければ広告をしてはならない。

答えを見る **○ 正しい。** 未完成の建物については、建築確認を受けた後でなければ広告することができません。建築確認前の広告は表示規約違反となります。

Q3. 築1年6か月で未入居の物件は「新築」として広告することができる。

答えを見る **× 誤り。** 「新築」と表示できるのは、建築後**1年未満**で**未入居**のものに限ります。築1年6か月の物件は、未入居であっても「新築」として広告することはできません。

Q4. 不動産の広告において「業界No.1の実績」という表現は、合理的な根拠がなくても使用できる。

答えを見る **× 誤り。** 「No.1」「日本一」「業界一」などの最上級表現は、合理的な根拠がある場合に限り使用できます。根拠なく使用することは表示規約に違反します。

Q5. 不動産取引に付随して提供する景品類は、取引価額にかかわらず最大200万円まで提供できる。

答えを見る **× 誤り。** 景品類の限度額は、取引価額の10%以内または**100万円**のいずれか低い方です。200万円ではなく100万円が上限です。

まとめ

  1. 景品表示法は不当表示(優良誤認・有利誤認)と過大景品の提供を規制する法律であり、不動産業界では表示規約と景品規約で具体的なルールが定められている
  2. 「徒歩80m=1分」「新築は築1年未満かつ未入居」「1畳=1.62平方メートル以上」という数字は試験で頻出のためそのまま暗記する
  3. おとり広告の禁止と特定用語の使用制限は具体的な事例で出題されるため、禁止される広告の類型を正確に理解しておく

よくある質問(FAQ)

Q. この分野は5問免除の対象ですか?

はい、景品表示法・公正競争規約は5問免除科目(問46〜50)に含まれます。登録講習を修了した方は免除されますが、一般受験生はしっかり学習する必要があります。

Q. 景品表示法と宅建業法の広告規制はどう違いますか?

宅建業法の広告規制(第32条〜第34条)は宅建業者に対する規制であり、景品表示法は不動産業界を含むすべての事業者に対する規制です。宅建業法は誇大広告の禁止・広告開始時期の制限・取引態様の明示を規定し、景品表示法は表示の基準や景品の限度額をより具体的に規定しています。

Q. 公正競争規約に違反した場合のペナルティは何ですか?

公正競争規約に違反した場合、不動産公正取引協議会から警告や違約金の課賦などの措置がとられます。また、景品表示法に違反する場合は消費者庁長官から措置命令が出され、課徴金が課されることもあります。

Q. 電子広告(ウェブサイト)にも表示規約は適用されますか?

はい、表示規約はウェブサイトやポータルサイトに掲載する広告にも適用されます。紙媒体の広告と同様のルールが適用されるため、ウェブ広告でも必要表示事項の記載や特定用語の使用制限を遵守する必要があります。


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