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宅地建物取引業たくちたてものとりひきぎょう

宅建業法 免許・宅建士・保証金 過去問で2肢

宅地若しくは建物の売買若しくは交換、又は宅地若しくは建物の売買・交換・貸借の代理若しくは媒介をする行為で、業として行うものをいいます(2条2号)。つまり、宅地や建物の取引を、不特定多数の人を相手に繰り返し行う仕事のことで、営むには免許が要ります。

親から相続した土地を一度だけ隣の人に売る。これに免許は要りません。ところが、同じ土地を10区画に分けて、買いたい人を広く募って売り出すなら、宅地建物取引業に当たり、免許が要ります。当たるかどうかは、対象が「宅地」か「建物」か、行為が法律の挙げる「取引」か、それを「業として」行うか、の三つで決まります。三つがそろった仕事を免許なしに営むことは禁じられています(12条1項)。

宅地・建物の取引を、不特定多数に繰り返し行うなら免許が要る。
宅地・建物の取引を、不特定多数に繰り返し行うなら免許が要る。

宅地は、建物の敷地に供せられる土地です

2条1号は、宅地を「建物の敷地に供せられる土地」と定めています。今建物が建っている土地だけでなく、建物を建てる目的で取引される土地も含み、登記簿の地目や現況が山林や畑であってもかまいません。これに加えて、用途地域の内側にある土地は、建物が建っていなくても宅地として扱われます。条文に理由は書いていませんが、用途地域は建物を建てていく場所として定められるためと考えられます。ただし、用途地域内でも、道路、公園、河川、広場、水路の用に供されている土地は除かれます(2条1号、施行令1条)。建物には、マンションの一室のような建物の一部も含まれます。

取引は、自ら売買・交換するか、代理・媒介するかです

2条2号が挙げる行為は二つの組に分かれます。一つは、自分が当事者になって売買や交換をすることです。もう一つは、他人の売買・交換・貸借を代理し、又は媒介することです。自分が貸主になって貸すこと(自ら貸借)は、どちらにも入っていません。自分のアパートを自分で貸す大家さんも、借りた建物を又貸しする転貸も、宅地建物取引業ではなく、何棟貸しても免許は要りません。建物の管理だけを引き受けることや、建物の建築を請け負うことも、ここに挙がっていないので取引に当たりません。

自分の建物を自分で貸すのは、宅地建物取引業に入らない。
自分の建物を自分で貸すのは、宅地建物取引業に入らない。

業として行うとは、不特定多数に反復継続することです

「業として行う」とは、宅地建物の取引を、社会通念上事業の遂行とみることができる程度に行うことをいいます。国土交通省の「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」は、広く一般の人を相手にするか、利益を目的とするか、転売のために取得した物件か、自分で直接販売するか、反復継続して行うか、を総合して判断するとしています。一度の販売でも、区画割りして複数の人に売るなら反復継続的な取引に当たります。売ることを宅地建物取引業者に代理や媒介で任せても、売主は本人のままなので、本人が業として売るなら本人にも免許が要ります。親族や隣の土地の所有者のように、相手が特定の関係にある人に限られる取引は、事業性が低いとされています。

国や地方公共団体などは、免許なしに営めます

宅地建物取引業法は、国と地方公共団体には適用されません(78条1項)。信託会社と信託業務を兼営する金融機関には免許に関する規定が適用されず、国土交通大臣に届け出れば、国土交通大臣の免許を受けた宅地建物取引業者とみなされます(77条、施行令9条)。みなされるだけなので、営業保証金の供託や専任の宅地建物取引士の設置などの規定は、ほかの業者と同じように適用されます。破産管財人が破産財団の換価のために行う売却は、裁判所の監督の下に行われるので、業として行うものに当たらないと扱われています。農業協同組合や一般の会社にこうした特例はなく、農業協同組合が組合員の宅地の売却を代理する場合や、地方公共団体が売る土地の売買を会社が媒介する場合は、その組合や会社に免許が要ります。

宅地建物取引業法 2条2号

宅地建物取引業 宅地若しくは建物(建物の一部を含む。以下同じ。)の売買若しくは交換又は宅地若しくは建物の売買、交換若しくは貸借の代理若しくは媒介をする行為で業として行うものをいう。

試験ではこう問われる

  1. 建物の敷地に供する目的で取引される土地は、用途地域の内外や地目・現況を問わず宅地。市街化調整区域内の建物の敷地も宅地
  2. 用途地域内の土地は、道路・公園・河川・広場・水路を除いて宅地。準工業地域内の建築資材置場は宅地で、用途地域外のソーラーパネル用地は宅地でない
  3. 建物の一部の売買の代理を業として行うことも、宅地建物取引業に当たる(2条2号)
  4. 自ら貸主となる賃貸(転貸を含む)、建物の管理、建築の請負は宅地建物取引業でなく、免許は要らない。貸主を代理して賃貸借契約を結ぶ管理業者には免許が要る
  5. 宅地を区画割りして不特定多数に分譲する者は、販売代理を業者に依頼しても自分に免許が要る。競売や換地処分で取得した土地でも同じ
  6. 国・地方公共団体には業法の適用がない。信託会社は免許を受けず、国土交通大臣に届け出て営む(77条)
  7. 農業協同組合が組合員の宅地の売却を代理する場合や、地方公共団体の土地の売却を会社が媒介する場合は、その組合・会社に免許が要る
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