宅地建物取引業者名簿と変更の届出たくちたてものとりひきぎょうしゃめいぼとへんこうのとどけで
宅地建物取引業者名簿は、国土交通省と都道府県に備えられ、免許を受けた業者の商号、役員の氏名、事務所の所在地などを登載して一般の閲覧に供する帳面です(8条、10条)。業者は、商号、役員、事務所、専任の宅地建物取引士などに変更があったときは、30日以内に免許権者に届け出なければなりません(9条)。
初めて取引する不動産会社が本当に免許を受けているのか、過去に処分を受けていないかを知りたいとき、誰でも役所で宅地建物取引業者名簿を見ることができます。名簿には、免許証番号、商号、役員の氏名、事務所の所在地、指示や業務停止の処分を受けた年月日と内容などが載っています。名簿が古いままでは役に立たないので、業者には、載っている事項が変わったら30日以内に届け出る義務が課されています。届出を受けた免許権者が名簿を訂正し、新しい情報を閲覧できる状態に保ちます。

名簿に載るのは、免許証番号、商号、役員、事務所、処分歴などです
8条2項が定める登載事項は、免許証番号と免許の年月日、商号又は名称、法人の役員と政令で定める使用人の氏名、個人業者の氏名、事務所の名称と所在地、宅地建物取引業以外に行っている事業の種類、指示又は業務停止の処分を受けたときはその年月日と内容などです。知事の名簿には、その知事が免許をした業者のほか、国土交通大臣の免許を受けた業者でその都道府県に主たる事務所を置くものも載ります。事務所ごとに置かれる専任の宅地建物取引士の氏名は、2025年4月1日に施行された改正で登載事項から除かれ、現行の8条2項では名簿に載りません。名簿と、免許申請書に添付された一定の書類は、一般の閲覧に供されます(10条)。
変更の届出が要るのは、申請書に書いた五つの事項です
届出が要るのは、免許申請書の記載事項のうち、商号又は名称、法人の役員と政令で定める使用人の氏名、個人業者とその政令で定める使用人の氏名、事務所の名称と所在地、事務所ごとに置かれる専任の宅地建物取引士の氏名です(9条1項、4条1項1号から5号)。変更があった日から30日以内に、免許を受けた国土交通大臣又は都道府県知事に届出書を提出します。役員は常勤か非常勤かを問わず、就任も退任も届出の対象です。専任の宅地建物取引士の氏名は、名簿には載りませんが、変更の届出は必要です。

兼業の種類や役員の住所が変わっても、届出は要りません
免許申請書には「他に事業を行つているときは、その事業の種類」も書きますが(4条1項6号)、9条が届出を求めるのは1号から5号までなので、兼業を始めたりやめたりしても変更の届出は要りません。役員や専任の宅地建物取引士の住所も、申請書の記載事項ではないので届出の対象になりません。届出が必要なのに怠ったり、虚偽の届出をしたりすると、50万円以下の罰金の対象になります(83条1項1号)。
宅地建物取引業法 9条1項宅地建物取引業者は、第四条第一項第一号から第五号までに掲げる事項について変更があつた場合においては、国土交通省令の定めるところにより、三十日以内に、当該変更に係る事項を記載した届出書をその免許を受けた国土交通大臣又は都道府県知事に提出しなければならない。
試験ではこう問われる
- 事務所の新設・移転、役員の就任・退任、専任の宅地建物取引士の交代は、30日以内に免許権者へ変更の届出をする(9条)
- 役員は非常勤でも届出の対象。常勤の役員についてだけ届け出れば足りるわけではない
- 兼業として不動産管理業などを新たに営むことになっても、変更の届出は要らない
- 宅地建物取引業者名簿は一般の閲覧に供されるが、専任の宅地建物取引士の氏名は登載されない。宅地建物取引士資格登録簿は一般の閲覧に供されない
- 専任の宅地建物取引士が欠けたときの補充は2週間以内、新たに置いた者についての変更の届出は30日以内
- 国土交通大臣免許の業者の届出先は国土交通大臣。現行法に、都道府県知事を経由して届け出る定めはない
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