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市街化区域しがいかくいき

法令上の制限 都市計画法 過去問で32肢

すでに市街地を形成している区域と、おおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域です。つまり、区域区分で二つに分けたうちの、街として育てる側の区域で、少なくとも用途地域と、道路・公園・下水道を必ず定めます。

駅の周りの住宅街や商店街のように、すでに街になっている場所と、その隣でこれから10年ほどのうちに宅地として整えていく場所を合わせたものが市街化区域です。ここでは家や店を建てることが前提なので、住宅の隣に工場が来ないように用途地域を必ず定め、暮らしに欠かせない道路・公園・下水道も都市計画に必ず定めます。買った土地に家を建てるなら、まずここに入っているかを確かめる、というほど宅地の取引の中心になる区域です。

すでにある街と、おおむね10年以内に整える街。育てる側の区域。
すでにある街と、おおむね10年以内に整える街。育てる側の区域。

すでに市街地の区域と、おおむね10年以内に市街化する区域です

市街化区域は、すでに市街地を形成している区域と、おおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域からなります。前者は今ある街、後者はこれから育てる街で、育てる期間には「おおむね10年」という目安が付いています。何十年も先の話ではなく、道路や下水道の整備と歩調を合わせて計画的に宅地にしていく、手の届く期間だからです。対になる市街化調整区域は「市街化を抑制すべき区域」とだけ定められ、年数はありません。

少なくとも用途地域を定め、調整区域は原則定めません

地域地区を定めるときの基準として、市街化区域については少なくとも用途地域を定めるものとし、市街化調整区域については原則として用途地域を定めないものとされています。育てる側では、住宅・商業・工業の用途を適正に配分しないと住宅の隣に工場が建ちかねないので、白地を残さず必ず用途地域をかけます。抑える側は建物を建てないのが原則なので、用途の配分を決める必要がありません。

建てる側は用途を配分するから用途地域が要り、抑える側には原則要らない。
建てる側は用途を配分するから用途地域が要り、抑える側には原則要らない。

道路・公園・下水道を必ず定め、住居系には学校も定めます

都市施設を定めるときの基準として、市街化区域と区域区分が定められていない都市計画区域については、少なくとも道路、公園及び下水道を定めるものとされています。人が住み店が建つ以上、通る道、憩う場所、汚水の処理は最低限そろえなければならないからです。さらに、第一種低層住居専用地域から準住居地域までの住居系の用途地域と田園住居地域では、義務教育施設をも定めます。子どもが住む地域には小中学校が要る、という当たり前の組み立てです。工業専用地域は住む場所ではないので、この上乗せはありません。

人が住むから道路・公園・下水道、子どもが住むから学校も。
人が住むから道路・公園・下水道、子どもが住むから学校も。

小さな開発なら許可は要らず、市街地開発事業も定められます

市街化区域で開発行為をするとき、規模が1,000平方メートル未満なら開発許可は要りません。三大都市圏の既成市街地や近郊整備地帯などでは、500平方メートル未満に下がります。育てる側の区域なので、小さな開発はいちいち審査せず、まとまった規模のものだけを許可で見る、という組み立てです。土地区画整理事業などの市街地開発事業や促進区域も、市街化区域と区域区分が定められていない都市計画区域の中で定めます。

都市計画法 7条2項

市街化区域は、すでに市街地を形成している区域及びおおむね十年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域とする。

試験ではこう問われる

  1. 定義は「すでに市街地を形成している区域」と「おおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域」(7条2項)。年数の入れ替えや、「市街化を抑制すべき区域」(市街化調整区域)との付け替えは誤り
  2. 市街化区域には少なくとも用途地域を定める。市街化調整区域は原則として定めない(13条1項7号)
  3. 開発許可が不要なのは1,000平方メートル未満。ちょうど1,000平方メートルは許可が要る。首都圏の既成市街地・近郊整備地帯など三大都市圏の一定の区域では500平方メートル未満(施行令19条2項)で、800平方メートルの開発行為でも許可が要る
  4. 農林漁業用の建築物や農林漁業者の住宅を許可不要とする例外は、市街化区域には無い(29条1項2号)。農業者の住宅のための開発行為でも1,000平方メートル以上なら許可が要る
  5. 公園施設・図書館など公益上必要な建築物のための開発行為や、市街地再開発事業などの施行として行う開発行為は、規模にかかわらず許可が要らない。病院や学校はこの例外に入らない
  6. 開発行為を伴わない建築物の建築は、床面積が大きくても29条の許可の対象ではない
  7. 少なくとも道路・公園・下水道を定め、住居系の用途地域には義務教育施設も定める(13条1項11号)。市街地開発事業は市街化区域または非線引き区域に定める
法令上の制限を肢別で解く

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