開発行為かいはつこうい
主として建築物の建築又は特定工作物の建設の用に供する目的で行う土地の区画形質の変更です。つまり、家や工場やゴルフ場を作るために、土地を区切ったり、削ったり盛ったり、農地を宅地に変えたりする工事のことです。
田んぼだった土地に住宅団地ができるとき、家が建つより前に、土を盛って平らにし、道路で区切って一区画ずつの宅地に整える工事があります。この「土地を建てられる状態にする」工事が開発行為で、建物を建てる行為そのものとは別です。都市計画法は、建物ではなくこの手前の工事をつかまえて開発許可の入口にし、無秩序な市街化を防ぎます。目的が建築物の建築か特定工作物の建設であることが条件で、開発行為をする土地の範囲を開発区域といいます。

目的が建築物の建築か、特定工作物の建設であることが条件です
開発行為と呼ぶには、工事の目的が建築物の建築か特定工作物の建設でなければなりません。土地の形を変えても、青空駐車場や資材置場のためなら、建物も特定工作物も建たないので開発行為ではありません。特定工作物は、コンクリートプラントなど周辺の地域の環境の悪化をもたらすおそれがある第一種と、ゴルフコースなど大規模な第二種の二つで、建物ではなくても市街地と同じような影響を周りに与えるので、建築物と並べて対象にしています。
ゴルフコース以外の第二種特定工作物は1ヘクタール以上です
第一種特定工作物は、法律に書かれたコンクリートプラントのほか、施行令1条1項でアスファルトプラント、クラッシャープラント、危険物の貯蔵・処理の工作物とされ、規模の条件はありません。第二種特定工作物のうちゴルフコースは法律に直接書かれているので面積を問わず当たり、野球場・庭球場・陸上競技場・遊園地・動物園などの運動・レジャー施設と墓園は、1ヘクタール以上のものだけが当たります(施行令1条2項)。9,000平方メートルの野球場は特定工作物ではないので、そのための造成は開発行為ですらなく、開発許可の話に入りません。

区画・形・質のどれか一つを変えれば、区画形質の変更です
条文は「土地の区画形質の変更」とだけ書き、三つの中身は決めていません。開発許可制度運用指針などで一般に、区画の変更は道路などで土地を分けたり、まとめたりして区画を変えること、形の変更は切土や盛土で土地の高さや形を変えること、質の変更は農地や山林を宅地にするように土地の性質を変えること、と説明されています。三つのどれか一つでも当たれば区画形質の変更です。逆に、同じ敷地に同じ形で建物を建て替えるだけなら、土地は何も変わらないので開発行為には当たらないと読めます。

開発行為に当たっても、許可が要るかは区域と規模で決まります
開発行為に当たることと、開発許可が要ることは別の話です。市街化区域では1,000平方メートル未満、区域区分が定められていない都市計画区域と準都市計画区域では3,000平方メートル未満なら許可が要らず、都市計画区域と準都市計画区域の外では1ヘクタール以上のものだけが許可の対象です(29条、施行令19条・22条の2)。市街化調整区域だけは規模の例外がなく、開発行為に当たれば面積に関係なく許可が要ります。
都市計画法 4条12項この法律において「開発行為」とは、主として建築物の建築又は特定工作物の建設の用に供する目的で行なう土地の区画形質の変更をいう。
試験ではこう問われる
- 定義は「主として建築物の建築又は特定工作物の建設の用に供する目的で行う土地の区画形質の変更」(4条12項)。ゴルフコースは第二種特定工作物なので、その建設のための区画形質の変更は開発行為に当たる
- 第一種特定工作物=コンクリートプラント・アスファルトプラント・クラッシャープラント・危険物の貯蔵処理施設。第二種特定工作物=ゴルフコース(規模を問わない)と、1ha以上の野球場・庭球場・陸上競技場・遊園地・動物園・墓園など(施行令1条)
- 1ha未満の野球場や遊園地は特定工作物ではないので、その建設のための区画形質の変更は開発行為に当たらず、どの区域でも開発許可は要らない。市街化調整区域の8,000平方メートルの野球場、非線引き区域の3,000平方メートルの遊園地がその例
- 開発行為を伴わない建築物の建築は、床面積が大きくても29条の開発許可の対象ではない
- 区画・形・質のどれかを変えれば区画形質の変更。建築物の建築も特定工作物の建設も目的としない造成(青空駐車場など)は開発行為に当たらない
- 開発行為に当たっても、市街化区域1,000平方メートル未満、非線引き区域と準都市計画区域3,000平方メートル未満、両区域外1ha未満は許可が要らない。市街化調整区域には規模の例外が無い
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