マンション共用部分改良融資まんしょんきょうようぶぶんかいりょうゆうし
住宅金融支援機構が自ら行う直接融資のひとつで、マンションの共用部分の改良に必要な資金を、管理組合や区分所有者に貸し付ける業務です(機構法13条1項7号)。つまり、外壁の塗り替えやエレベーターの更新など、マンション全体の大規模な修繕の費用を機構が直接貸す仕組みです。
築30年の分譲マンションで、外壁のひび割れや古くなった給水管を一度に直す大規模修繕の話が持ち上がりました。見積りは数億円で、積み立ててきた修繕積立金だけでは足りません。こういうときに、マンションの管理組合が住宅金融支援機構から直接お金を借りられるのが、マンション共用部分改良融資です。共用部分とは、廊下や階段、外壁、屋上、エレベーターのように、各住戸(専有部分)以外の、住民みんなで使う部分のことです。機構法は、マンションの共用部分の改良に必要な資金の貸付けを、機構の業務として定めています(13条1項7号)。

機構が自ら貸す直接融資で、民間のローンの買取りとは違います
機構の主な仕事は、銀行などが貸した住宅ローンを買い取る証券化支援業務で、機構自身はあまりお金を貸しません。それでも機構法は、民間の金融機関だけでは資金が行き渡りにくい分野について、機構が自ら貸し付ける業務を定めています。マンションの共用部分の改良はそのひとつです。条文に理由は書いていませんが、管理組合には担保に差し出せる個人の財産がなく、何百世帯もの合意で動く借り手なので、民間の金融機関が貸しにくい分野だからと考えられます。機構法でいうマンションとは、二以上の区分所有者がいる建物で住宅部分を有するものをいいます(2条8項)。
管理組合が借りるほか、区分所有者が一時金を借りる道もあります
機構が管理組合向けに用意している融資は、全期間固定金利で、公益財団法人マンション管理センターなどの保証を利用すれば担保は要りません。大規模修繕の費用を、各区分所有者が一時金として負担する決まりのマンションもあります。その一時金を払う60歳以上の区分所有者が自ら住んでいるマンションなら、毎月の返済を利息だけにし、元金は亡くなったときに一括して返す高齢者向け返済特例の融資を使えます。

独立行政法人住宅金融支援機構法 13条1項7号合理的土地利用建築物の建設若しくは合理的土地利用建築物で人の居住の用その他その本来の用途に供したことのないものの購入に必要な資金(…)又はマンションの共用部分の改良に必要な資金の貸付けを行うこと。
試験ではこう問われる
- 機構は、マンション管理組合や区分所有者に対するマンション共用部分の改良に必要な資金の貸付けを業務として行っている(13条1項7号)
- この貸付けは機構が自ら行う直接融資で、民間金融機関の住宅ローンを買い取る証券化支援業務(買取型)とは別の業務
- 直接融資の対象には、共用部分の改良のほか、災害復興建築物の建設、耐震改修・省エネ改修、子育て世帯・高齢者世帯向け賃貸住宅の建設、合理的土地利用建築物の建設がある
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