子育て・高齢者世帯向け賃貸住宅融資こそだて・こうれいしゃせたいむけちんたいじゅうたくゆうし
住宅金融支援機構が自ら行う直接融資のうち、子どもを育成する家庭又は高齢者の家庭(単身の世帯を含む)に適した良好な居住性能及び居住環境を有する賃貸住宅の建設又は改良に必要な資金を貸し付ける業務です(機構法13条1項9号)。つまり、子育て世帯や高齢者が安心して借りられる賃貸住宅を建てる大家や事業者に、機構が直接貸す仕組みです。
郊外に土地を持つ人が、小さな子どものいる家族向けに、広めの部屋で断熱のよいアパートを建てようと考えました。別の事業者は、見守りサービスの付いた高齢者向けの賃貸住宅を建てる計画です。こういう賃貸住宅の建設資金を、住宅金融支援機構は自ら貸し付けています。機構法は、子どもを育成する家庭又は高齢者の家庭に適した良好な居住性能及び居住環境を有する賃貸住宅の建設や改良に必要な資金の貸付けを、機構の業務として定めています(13条1項9号)。高齢者の家庭には、一人暮らしの高齢者(単身の世帯)も含まれます。

借りるのは賃貸住宅を建てる大家や事業者です
この融資で資金を借りるのは、そこに住む人ではなく、賃貸住宅を建てて人に貸す側です。対象は賃貸住宅の建設のほか、その賃貸住宅の改良も含み、これまで住まいや店舗などとして使われてきた建物を、こうした賃貸住宅にするための改良も入ります(9号かっこ書)。機構は、子育て世帯に必要な広さと高い省エネ性能を持つ賃貸住宅や、サービス付き高齢者向け賃貸住宅の建設に、長期固定金利で融資する商品を設けてきました(機構の商品案内)。条文に理由は書いていませんが、子育て世帯や高齢者は民間の賃貸住宅で広さや設備の合う部屋を見つけにくく、そうした住宅の供給を増やすためと考えられます。
賃貸住宅の資金は、直接融資では貸しますが、買取型では扱いません
機構の証券化支援業務(買取型)は、債務者本人や親族が住む住宅の建設・購入資金の貸付債権を買い取るもので、賃貸住宅の資金の貸付債権は買取りの対象にしていません。この限定は機構の業務方法書の定めで、条文に理由は書いていませんが、買取型が自分の住まいを持つ人を支える業務だからと考えられます。これに対し、この直接融資は、子育て世帯や高齢者に向く賃貸住宅を増やすこと自体が目的なので、賃貸住宅の資金を正面から貸し付けます。同じ機構の業務でも、どの業務かによって賃貸住宅の扱いが逆になります。

独立行政法人住宅金融支援機構法 13条1項9号子どもを育成する家庭若しくは高齢者の家庭(単身の世帯を含む。次号において同じ。)に適した良好な居住性能及び居住環境を有する賃貸住宅若しくは賃貸の用に供する住宅部分が大部分を占める建築物の建設に必要な資金(…)又は当該賃貸住宅の改良(当該賃貸住宅とすることを主たる目的とする人の居住の用その他その本来の用途に供したことのある建築物の改良を含む。)に必要な資金の貸付けを行うこと。
試験ではこう問われる
- 機構は、子どもを育成する家庭又は高齢者の家庭(単身の世帯を含む)に適した良好な居住性能及び居住環境を有する賃貸住宅の建設に必要な資金の貸付けを業務として行っている(13条1項9号)
- この貸付けは、賃貸住宅の建設だけでなく改良に必要な資金も対象
- 証券化支援業務(買取型)では、賃貸住宅の建設又は購入に必要な資金の貸付債権は譲受けの対象としていない。直接融資の賃貸住宅向け融資と区別する
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