まちづくり融資まちづくりゆうし
住宅金融支援機構が自ら行う直接融資のうち、市街地の土地の合理的な利用に寄与するものとして政令で定める建築物で相当の住宅部分を有するもの(合理的土地利用建築物)の建設などに必要な資金を貸し付ける業務です(機構法13条1項7号)。つまり、細かく分かれた土地をまとめた共同建替えや再開発で、住まいを含む燃えにくいビルを建てる資金を、機構が直接貸す仕組みです。
駅前の古い商店街では、細い路地に沿って小さな木造の店舗兼住宅が建ち並び、火事になれば燃え広がりやすい状態です。そこで隣り合う何軒かの地主が土地をまとめ、1階が店舗、上の階が住宅の燃えにくいビルに共同で建て替えることにしました。こうした建物の建設資金を、住宅金融支援機構は自ら貸し付けています。機構法は、市街地の土地の合理的な利用に寄与する建築物で相当の住宅部分を有するものを合理的土地利用建築物と呼び、その建設や、まだ誰も使っていないものの購入に必要な資金の貸付けを、機構の業務として定めています(2条7項、13条1項7号)。機構はこの融資を、まちづくり融資という名前で扱っています。

合理的土地利用建築物は、政令が敷地や構造の要件を定めています
どんな建物が合理的土地利用建築物に当たるかは、施行令4条が定めています。一定以上の広さの敷地に空地をとって建てる耐火建築物、土地の利用が細かく分かれて不健全な市街地で、古い建物を取り壊して隣の土地と一つの敷地にまとめて建てる耐火建築物、建替えなどで新しくなったマンションで耐火建築物であるものなどです。どれも延べ面積の敷地面積に対する割合が一定以上であることが条件で、土地を高く有効に使う建物であることが求められます。耐火建築物とは、火災に耐える構造の建物として建築基準法が定めるものです。

住宅を含む建物に限られ、住まいの供給と防災を両立させます
条文は、合理的土地利用建築物に「相当の住宅部分を有するもの」であることを求めています。機構は住宅のための機関なので、住宅をほとんど含まない商業ビルはこの融資の対象になりません。機構の商品案内では、共同建替え事業やマンションの建替え事業などについて、事業期間中の資金を貸す融資と、建物の建設や購入の資金を長期の固定金利で貸す融資が用意されていて、どちらも建物の延べ面積のうち住宅部分が一定以上を占めることが条件です。条文に理由は書いていませんが、細かく分かれた土地に古い建物が密集する市街地を、燃えにくく住まいの多い街に変えていくための貸付けと考えられます。
独立行政法人住宅金融支援機構法 2条7項この法律において「合理的土地利用建築物」とは、市街地の土地の合理的な利用に寄与するものとして政令で定める建築物で相当の住宅部分を有するもの又はその部分をいう。
試験ではこう問われる
- 機構は、市街地の土地の合理的な利用に寄与する一定の建築物の建設に必要な資金の貸付けを業務として行っている(13条1項7号)
- 合理的土地利用建築物は、相当の住宅部分を有する建築物に限られる(2条7項)
- この貸付けは機構が自ら行う直接融資で、同じ7号にはマンションの共用部分の改良に必要な資金の貸付けも並んでいる
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