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依頼者の特別の依頼による費用いらいしゃのとくべつのいらいによるひよう

宅建業法 報酬・監督処分・罰則 過去問で2肢

依頼者の特別の依頼によって行う遠隔地での現地調査などに要する実費に相当する額で、その負担について事前に依頼者の承諾があるものです。報酬告示は報酬のほかの受領を禁じていますが、国土交通省の解釈は、この費用を報酬と別に受け取ることまでは禁じていないとしています。

北海道の実家を東京に住む子が売るとき、東京の業者に「現地を見て、境界や建物の傷み具合も調べてきてほしい」と頼むことがあります。飛行機代や宿泊費で数万円かかり、ふだんの媒介の手間とは別物です。報酬告示第十一は、業者は報酬と依頼による広告の料金のほかは受け取れないと定めていますが、国土交通省の解釈は、依頼者の特別の依頼により支出を要する特別の費用に相当する額で、その負担について事前に依頼者の承諾があるものを別に受け取ることまでは禁じていないとしています。遠隔地での現地調査や空家の特別な調査などに要した実費がこれに当たります。

特別に頼まれた遠方の現地調査の実費は、事前の承諾があれば別に受け取れる。
特別に頼まれた遠方の現地調査の実費は、事前の承諾があれば別に受け取れる。

受け取れるのは、特別の依頼と事前の承諾がそろうときです

要件は二つで、依頼者が特別に依頼したことと、その費用を負担することを依頼者が事前に承諾していることです。業者が自分の判断で遠方まで調べに行った費用や、調査を終えた後で初めて負担を求めた費用は、この扱いを受けません。受け取れるのは実際に支出した費用に相当する額で、調査の手間賃を上乗せすることはできません。国土交通省の解釈は、特別に遠隔地への出張などの依頼を受けたときは、あらかじめ費用の見積りを依頼者に説明してから実行すべきだとしています。

特別の依頼と事前の承諾、二つがそろって初めて受け取れる。
特別の依頼と事前の承諾、二つがそろって初めて受け取れる。

通常の調査や登録の費用は、報酬の中に含まれます

国土交通省の解釈は、指定流通機構への情報登録、通常の広告、物件の調査などのための費用は業者の負担としています。条文に理由は書いていませんが、媒介の報酬は、こうした通常の業務の費用を含めた対価として上限が決められていると考えられます。売却価額について意見を述べるときの査定の費用も、根拠を示すことが法律上の義務なので、依頼者に請求できません(国土交通省の解釈)。別に受け取れるのは、通常の媒介業務の範囲を超えて依頼者が特に求めた調査などの実費に限られます。

広告の料金とは、根拠の置き場所が違います

依頼による広告の料金は、報酬告示第十一のただし書に書かれた例外で、依頼者の依頼があれば報酬と別に受け取れます。特別の依頼による費用は告示の本文には書かれておらず、国土交通省の解釈が、告示の禁止はそこまで及ばないと示したもので、事前の承諾が要件として加わっています。どちらも報酬の外にあるので、報酬を上限まで受け取っていても、別に受け取ることができます。

広告の料金は告示のただし書、特別の費用は国の解釈で報酬の外にある。
広告の料金は告示のただし書、特別の費用は国の解釈で報酬の外にある。
昭和45年建設省告示第1552号 第十一①

宅地建物取引業者は、宅地又は建物の売買、交換又は貸借の代理又は媒介に関し、第二から第十までの規定によるほか、報酬を受けることができない。ただし、依頼者の依頼によって行う広告の料金に相当する額については、この限りでない。

試験ではこう問われる

  1. 売買の媒介の依頼者からの特別の依頼に基づく遠隔地への現地調査で、その費用を依頼者が負担することを事前に承諾していたときは、媒介報酬とは別に特別の費用相当額を受け取れる
  2. 土地付建物の売買で売主・買主から報酬を限度額の範囲で受け取ったうえで、売主の特別の依頼による遠隔地の現地調査の実費9万円を、売主の事前の承諾に基づいて別に受け取っても違反しない
  3. 指定流通機構への登録費用、通常の広告費・物件調査費は報酬に含まれ、限度額を超えて依頼者に請求できない
  4. 売却価額について意見を述べるときは根拠を明らかにし、そのための価額の査定の費用は依頼者に請求できない
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