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告知書面こくちしょめん

宅建業法 自ら売主の制限(8種制限) 過去問で9肢

宅地建物取引業者が自ら売主となる売買で、買主にクーリング・オフができる旨とその方法を告げるときに交付する書面で、記載事項は施行規則16条の6が定めています。つまり、この書面を渡した日から8日の期間が数え始められる、撤回の案内状です。

テント張りの案内所で申し込んだ買主に、売主の業者が「この申込みは8日以内なら書面で撤回できます」と書いた紙を渡します。これが告知書面です。クーリング・オフの8日は、この書面で告げられた日から数えるので、書面を渡さない限り期間は始まりません。37条の2第1項1号は、告げ方を国土交通省令・内閣府令に委ね、施行規則16条の6が記載事項を決めて、書面を交付して告げるよう求めています。

撤回できることと、その方法を、売主の業者が書面を渡して告げる。
撤回できることと、その方法を、売主の業者が書面を渡して告げる。

書面には、当事者と撤回の要件・効果を書きます

施行規則16条の6が並べる記載事項は六つです。当事者として、買受けの申込みをした者又は買主の氏名(法人なら商号又は名称)と住所、売主である業者の商号又は名称、住所、免許証番号を書きます。撤回の要件として、告げられた日から起算して8日を経過する日までは、引渡しを受け、かつ代金の全部を支払った場合を除き、書面で撤回できることを書きます。撤回の効果として、業者は損害賠償や違約金を請求できないこと、撤回は書面を発した時に効力を生ずること、手付金その他の金銭は遅滞なく全額を返すことを書きます。どれも37条の2が定める中身で、条文に理由は書いていませんが、買主が書面一枚を読めば自分の権利が分かるようにするためと考えられます。

売主の業者を書き、媒介の業者や取引士の記名は要りません

当事者の欄に書くのは、売主である業者です。撤回を受け、手付金を返すのは売主なので、売買を媒介した業者がいても、その商号や免許証番号は記載事項に入っていません。記載事項に宅地建物取引士の記名もなく、重要事項説明書や37条書面と違って、取引士が記名する書面ではありません。

書面に載せるのは買主と売主の業者で、媒介の業者は載せない。
書面に載せるのは買主と売主の業者で、媒介の業者は載せない。

書面の交付に限られ、電磁的方法では告げられません

施行規則16条の6は「書面を交付して告げなければならない」と定めていて、口頭で伝えただけでは告げたことになりません。重要事項説明書や37条書面は、相手方の承諾があれば電磁的方法で提供できますが、告知書面についてはそうした規定がありません。買主から書類を電磁的方法で受け取ることの承諾を得ていても、クーリング・オフの告知は紙の書面で行います。撤回する側の買主も、37条の2第1項が「書面により」と定めているので、電磁的方法では撤回できません。

8日は、書面で告げられた日を1日目に数えます

37条の2第1項1号は「告げられた日から起算して八日」と定めていて、書面を受け取った当日が1日目です。申込みの日に告げずに後日書面を渡したときは、その渡した日から数え始めます。告げられた日の翌日を1日目として数えた8日目は、告げられた日から数えると9日目なので、もう撤回できません。告知書面が渡されていない買主は、引渡しを受けて代金の全部を支払うまで、いつでも撤回できます。

書面を受け取った日が1日目で、8日目までなら撤回できる。
書面を受け取った日が1日目で、8日目までなら撤回できる。
宅地建物取引業法施行規則 16条の6(柱書)

法第三十七条の二第一項第一号の規定により申込みの撤回等を行うことができる旨及びその申込みの撤回等を行う場合の方法について告げるときは、次に掲げる事項を記載した書面を交付して告げなければならない。

試験ではこう問われる

  1. 売主業者の商号又は名称・住所・免許証番号と、買主の氏名・住所を書く。媒介業者の商号や免許証番号は記載事項でない
  2. 宅地建物取引士の記名は要らない
  3. 撤回できなくなるのは引渡しを受け「かつ」代金の全部を支払ったとき。「代金の全部を支払った場合を除き」とだけ書くのは不十分
  4. 撤回は書面を「発した時」に効力を生ずると書く。「到達した時」は誤り。損害賠償・違約金を請求できないことと、手付金等を遅滞なく全額返すことも書く
  5. 電磁的方法の承諾を得ていても、クーリング・オフの告知は書面の交付で行う
  6. 8日は告げられた日から起算する。告げられていない買主は、申込みから10日たっていても、引渡しと代金全部の支払がなければ撤回できる
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