ITを活用した重要事項説明あいてぃーをかつようしたじゅうようじこうせつめい
テレビ会議などのITを使って、宅地建物取引士が画面越しに重要事項の説明をすることで、国土交通省の解釈が定める要件をすべて満たせば、対面による説明と同じに扱われます。つまり、取引士と相手が同じ部屋にいなくても、映像と音声で双方向にやりとりしながら説明できる仕組みです。
転勤先の町でマンションを借りたいが、契約前に現地の不動産会社まで行く時間がない。そんなとき、自宅のパソコンの画面に取引士が映り、事前に届いた重要事項説明書を手元に開いて、説明を受けることができます。これがITを活用した重要事項説明で、IT重説とも呼ばれます。35条は取引士に書面を交付して説明させることを求めていますが、説明の場所や方法までは定めておらず、国土交通省の解釈が、テレビ会議等を使う場合の要件を示しています。要件をすべて満たしている場合に限り、対面の説明と同じに扱われます。売買・交換でも、貸借の代理・媒介でも使えます。

映像と音声で、双方向にやりとりできなければなりません
一つ目の要件は、取引士と説明を受ける人が、図面などの書類と説明の内容を十分に理解できる程度に映像を見ることができ、双方が話す声を十分に聞き取れ、双方向でやりとりできる環境で行うことです。音声だけの電話では映像が無いので、この要件を満たしません。説明を始めた後に映像が見えなくなったり声が聞こえなくなったりしたときは、取引士は直ちに説明を中断し、その状況が解消してから再開します。条文に理由は書いていませんが、図面を一緒に見ながら質問できることが、重要事項説明の意味だからと考えられます。

記名した説明書を先に送り、取引士証を画面で見せます
二つ目に、取引士が記名した重要事項説明書と添付書類を、説明を受ける人にあらかじめ交付しておきます。郵送でも、相手の承諾を得た電磁的方法による提供でもかまいません。三つ目に、相手がその書類を手元で確認しながら説明を受けられる状態にあることと、映像と音声の状況を、取引士が説明を始める前に確かめます。四つ目に、取引士が取引士証を提示し、相手がそれを画面上で視認できたことを確認します。35条4項の取引士証の提示義務は画面越しでもそのまま掛かるので、相手が承諾しても省けません。

宅地建物取引業法 35条4項宅地建物取引士は、前三項の説明をするときは、説明の相手方に対し、宅地建物取引士証を提示しなければならない。
試験ではこう問われる
- 電話だけで重要事項の説明をすることはできない。映像を視認でき、音声を聞き取れ、双方向でやりとりできる環境が要る
- テレビ会議等で説明するときも取引士証を提示し、相手が画面上で視認できたことを確認する。相手方の承諾があっても提示は省略できない
- 取引士が記名した重要事項説明書と添付書類を、説明の前に相手方へ交付(電磁的方法による提供を含む)しておく
- 説明を始める前に、相手が書類を確認しながら説明を受けられる状態と、映像・音声の状況を確かめる。途中で映像や音声が途切れたら直ちに中断する
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