清算金せいさんきん
換地を定め、または定めない場合に不均衡が生ずると認められるときに、金銭で清算するために換地計画で定める金額です。つまり、換地で得をした地主から徴収し、損をした地主に交付して、地主どうしの釣り合いをとるお金です。
区画整理では、照応の原則で換地を定めても、位置や面積の差を完全に無くすことはできません。角地に変わって得をした人と、面積が減って損をした人が、どうしても出ます。そこで、得をした人からはお金を徴収し、損をした人にはお金を交付して、最後の釣り合いをとります。このお金が清算金で、額は換地計画で決め、換地処分の公告があった日の翌日に確定します。確定した清算金は、施行者が徴収し、または交付します。

額は換地計画で定め、換地処分の公告の翌日に確定します
不均衡があるかどうかは、位置、地積、土質、水利、利用状況、環境等を総合的に考慮して見ます。照応の原則で換地を定めるときに見る条件と同じです。額は換地計画に書き込み、換地処分の公告があった日の翌日に確定します。公告の翌日は換地が従前の宅地とみなされる日でもあり、土地の入れ替わりとお金の確定が同じ日にそろいます。施行者は、確定した清算金を徴収し、または交付しなければなりません。
利子を付けて、分割徴収も分割交付もできます
清算金は一度に払えない額になることもあるので、政令で定めるところにより、利子を付けて分割で徴収し、または分割で交付することができます。利率は換地処分の公告があった日の翌日の法定利率で、分割徴収の場合はその範囲内で規準・規約・定款・施行規程で定める率です。徴収または交付を完了する期限は、第1回の期日の翌日から5年以内です。納める人の資力が乏しく5年で納めるのが難しいときは、徴収に限り10年以内にできます。

交付する清算金や減価補償金と、徴収する清算金は相殺できます
同じ人に対して、交付すべき清算金または減価補償金と、徴収すべき清算金の両方があるときは、施行者は両者を相殺することができます。お金を渡してから同じ人から取り立てる手間を省くためです。交付する清算金や減価補償金に係る宅地に先取特権・質権・抵当権が付いているときは、債権者から供託しなくてよい旨の申出がない限り、施行者はそのお金を供託します。担保権者が、土地の代わりにそのお金から回収できるようにするためです。

仮換地を指定したときは、仮清算金を徴収・交付できます
仮換地の指定や使用収益の停止をした場合に必要があると認めるときは、施行者は、清算金の決め方に準じて仮に算出した仮清算金を、清算金の徴収・交付に準ずる方法で徴収し、または交付することができます。工事の間に、得や損が先に生じる人がいるからです。確定した清算金の額と仮清算金の額に差があるときは、換地処分の公告の後にその差額を徴収または交付します。
土地区画整理法 94条(抜粋)換地…を定め、又は定めない場合において、不均衡が生ずると認められるときは、…位置、地積、土質、水利、利用状況、環境等を総合的に考慮して、金銭により清算するものとし、換地計画においてその額を定めなければならない。
試験ではこう問われる
- 清算金の額は換地計画で定め、換地処分の公告があった日の「翌日」に確定する(94条・104条8項)
- 清算金の徴収・交付の権利義務は、換地処分の時点の換地の所有者と施行者との間に確定的に生じ、その後の所有権の移転に伴って当然に移るものではない(判例)
- 確定した清算金は施行者が徴収し、又は交付する(110条1項)。利子を付けて分割することもできる
- 仮換地を指定した場合などには仮清算金を徴収・交付でき、確定額との差額は公告の後に清算する(102条・110条1項)
- 徴収すべき清算金と交付すべき清算金・減価補償金は相殺できる(111条1項)
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