石綿使用の有無の調査結果せきめんしようのうむのちょうさけっか
建物について石綿(アスベスト)の使用の有無の調査の結果が記録されているときに、その内容を説明する重要事項です(施行規則16条の4の3第4号)。つまり、すでにある調査記録を買う人・借りる人に伝える項目で、業者が自ら調査する義務まではありません。
石綿(アスベスト)は、昔の建物で断熱材や吹付け材によく使われた鉱物の繊維です。吸い込むと長い年月を経て肺の病気を起こすおそれがあり、今は使用が禁止されていますが、古い建物には残っていることがあります。石綿が使われているかどうかで、住む人の安心や、将来の解体や改修の費用が変わります。そこで施行規則16条の4の3第4号は、建物について石綿の使用の有無の調査の結果が記録されているときは、その内容を説明させています。宅地の取引にはこの項目はなく、建物の売買・交換と貸借で説明します。

記録があるときに、その内容を説明します
4号の言葉は「調査の結果が記録されているときは、その内容」です。説明する内容は、調査の実施機関、調査の範囲、調査年月日、石綿の使用の有無、使用の箇所とされています(国土交通省「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」)。記録から分からない点があれば売主等に補足を求め、それでも分からなければその旨を説明すれば足ります。売主が行った調査なら売主の責任で行った調査であること、建物全体を調べていなければ範囲に限りがあることを明らかにします。
業者に、石綿の調査を実施する義務はありません
この説明義務は、石綿の使用の有無の調査そのものを業者に義務づけるものではありません(国土交通省「解釈・運用の考え方」)。業者は売主や所有者に記録の有無を照会し、必要に応じて管理組合、管理業者、施工会社にも問い合わせます。記録が無いことが確認されたとき、又は有無が分からないときは、その照会をもって調査の義務を果たしたことになります。条文に理由は書いていませんが、調査には専門の技術と費用がかかり、取引の仲立ちをする業者に負わせるものではないからと考えられます。

売買でも貸借でも、建物の取引なら説明します
16条の4の3の柱書は、4号を建物の売買・交換の事項にも、建物の貸借の事項にも入れています。宅地の売買や宅地の貸借の事項には入っていません。条文に理由は書いていませんが、建物を借りて住む人も、建物の中の石綿の影響を受けるからと考えられます。新築か既存かの限定もなく、記録があれば説明します。
宅地建物取引業法施行規則 16条の4の3第4号当該建物について、石綿の使用の有無の調査の結果が記録されているときは、その内容
試験ではこう問われる
- 石綿の調査結果の記録がないときに、業者が自ら調査を実施して説明する義務はない
- 照会しても記録の有無が分からないとき、業者が自ら調査を実施する必要はない
- 建物の貸借の媒介でも、石綿の調査結果の記録があればその内容を説明する
- 石綿の調査の結果が記録されているときは、その内容を説明する
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