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登記識別情報とうきしきべつじょうほう

権利関係 不動産登記法 過去問で3肢

登記名義人が登記を申請する場合に、その登記名義人自らが申請していることを確認するために用いられる符号その他の情報で、登記名義人を識別することができるものです(不動産登記法2条14号)。つまり、登記名義人になった人だけに通知される、本人確認のための暗証番号のようなものです。

土地を買って所有権の移転の登記が済むと、登記所から買主に、英数字が並んだ符号が通知されます。これが登記識別情報で、その土地の登記名義人になった買主だけが知っている情報です。数年後、買主がこの土地を売って登記を移すときに、今度は売主としてこの符号を登記所に提供します。登記所は、符号を知っている人が申請しているのだから登記名義人本人の申請だ、と確かめます。知らないうちに他人に登記を移されることを防ぐための仕組みです。

登記名義人になった人だけに通知される、本人確認のための符号。
登記名義人になった人だけに通知される、本人確認のための符号。

登記名義人になった申請人に、登記官が通知します

登記官は、その登記をすることによって申請人自らが登記名義人となる場合に、登記を完了したときは、速やかに、その申請人に登記識別情報を通知しなければなりません(21条本文)。通知を受けるのは、申請人であり、かつ自分が登記名義人になる人です。債権者が債務者に代わって(代位して)登記を申請した場合、登記名義人になるのは債務者で、申請人である債権者は登記名義人にならないので、債権者には通知されません。申請人があらかじめ通知を希望しない旨の申出をしたときも、通知されません(同条ただし書)。登記識別情報は、不動産ごと、登記名義人となった申請人ごとに定められます(不動産登記規則61条)。

次に登記義務者として申請するときに、登記所に提供します

登記権利者と登記義務者が共同して権利に関する登記を申請する場合、申請人は、申請情報と併せて登記義務者の登記識別情報を提供しなければなりません(22条本文)。売買なら、登記によって所有権の名義を失う売主が登記義務者です。不利益を受ける側の本人が確かに申請に加わっていることを、符号で確かめます。登記識別情報が通知されなかった場合など、提供できないことにつき正当な理由がある場合は、提供しなくてよいとされています(同条ただし書)。

売るときは、名義を失う売主の登記識別情報を登記所に提供する。
売るときは、名義を失う売主の登記識別情報を登記所に提供する。

提供できないときは、別の方法で本人であることを確かめます

登記識別情報を提供できないとき、登記官は、登記義務者に対して、申請があった旨と、申請の内容が真実であれば一定の期間内にその旨の申出をすべき旨を通知します(23条1項)。これを事前通知といい、期間内に申出がなければ登記はされません。申請が、登記の申請の代理を業とすることができる代理人(司法書士など)によってされ、その代理人が本人であることを確認した情報を提供して、登記官がその内容を相当と認めたときは、事前通知は省かれます(同条4項1号)。資格のある代理人が申請するというだけで、登記識別情報の提供そのものが要らなくなるわけではありません。

提供できないときは、登記官が登記義務者に通知して本人の申請か確かめる。
提供できないときは、登記官が登記義務者に通知して本人の申請か確かめる。
不動産登記法 21条

登記官は、その登記をすることによって申請人自らが登記名義人となる場合において、当該登記を完了したときは、法務省令で定めるところにより、速やかに、当該申請人に対し、当該登記に係る登記識別情報を通知しなければならない。ただし、当該申請人があらかじめ登記識別情報の通知を希望しない旨の申出をした場合その他の法務省令で定める場合は、この限りでない。

試験ではこう問われる

  1. 登記権利者が登記識別情報の通知を希望しない旨の申出をしたときは、その登記に係る登記識別情報は通知されない(21条ただし書)
  2. 債権者が債務者に代位して所有権の移転の登記を申請した場合、申請人である債権者は登記名義人とならないので、債権者に登記識別情報は通知されない(21条本文)
  3. 登記の申請の代理を業とすることができる代理人が申請する場合でも、登記識別情報を提供できないことにつき正当な理由があるとみなされることはない。登記義務者の登記識別情報の提供は要る(22条)
  4. 登記完了証を送付の方法により交付することを求めるときは、その旨及び送付先の住所を申請情報の内容としなければならない(不動産登記規則182条2項)
  5. 仮登記の登記権利者と登記義務者が共同して仮登記を申請する場合は、登記義務者の登記識別情報の提供は要らない(107条2項)
権利関係を肢別で解く

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