土石の堆積どせきのたいせき
宅地又は農地等において行う土石の堆積で政令で定めるもののうち、一定期間の経過後にその土石を除却するものです。つまり、あとで運び出す前提で、土や石を高く、または広く仮置きすることです。
工事現場から出た土をすぐに処分先へ運べないとき、空き地や畑を借りて山のように積んでおくことがあります。土を地面の一部にしてしまう盛土と違い、いつか運び出す仮置きです。それでも高く積めば雨で崩れ、隣の家や道路に流れ出します。そこで、宅地や農地等での土石の仮置きのうち一定の規模を超えるものを土石の堆積と呼び、宅地造成・特定盛土等と並ぶ三つ目の規制対象にしました。

定義の芯は「一定期間の経過後に除却するもの」です
2条4号は、宅地又は農地等において行う土石の堆積で政令で定めるものと定め、括弧書きで「一定期間の経過後に当該土石を除却するものに限る」と絞っています。盛土は土を地面に定着させる工事で、堆積は取り除くことを前提にした置き方です。条文は除却するものに限ると定めているだけですが、ずっと置くつもりの土は地面の一部になるので、盛土として宅地造成や特定盛土等の側で見ることになると読めます。
規模は高さ2メートル超、または面積500平方メートル超です
施行令4条は、高さが2メートルを超える土石の堆積と、それに当たらなくても面積が500平方メートルを超える土石の堆積を挙げています。崖の高さで測る盛土と違い、堆積は積んだ山そのものの高さと、積んだ土地の広さで測ります。ただし、高さが2メートルを超えていても面積が300平方メートルを超えないものは、災害の発生のおそれがない工事として許可も届出も要りません(施行令5条1項5号・27条、施行規則8条10号イ)。特定盛土等規制区域で許可が要る大規模なものと、定期の報告が要るものは、高さ5メートル超かつ面積1,500平方メートル超、又は面積3,000平方メートル超です(施行令25条2項・28条2項)。

工事が終わったときは、検査ではなく除却の確認を受けます
宅地造成や特定盛土等の工事は、完了したら擁壁などが技術基準に合っているかの検査を受けて検査済証をもらいます(17条1項・2項)。土石の堆積は、置いた土石をすべて運び出すことが終わりなので、完了したときは堆積されていた全ての土石が除却されたかどうかについて知事の確認を申請し、確認済証の交付を受けます(17条4項・5項)。宅地造成等工事規制区域の指定の要件にも、区域内の許可の対象にも、土石の堆積は宅地造成・特定盛土等と並んで入っています(10条1項・12条1項)。
宅地造成及び特定盛土等規制法 2条4号土石の堆積 宅地又は農地等において行う土石の堆積で政令で定めるもの(一定期間の経過後に当該土石を除却するものに限る。)をいう。
試験ではこう問われる
- 定義は、宅地又は農地等において行う土石の堆積で「一定期間の経過後に当該土石を除却するものに限る」(2条4号)
- 規模は高さ2メートル超、又は面積500平方メートル超(施行令4条)。高さ2メートル超でも面積が300平方メートルを超えないものは、許可も届出も要らない(施行規則8条10号イ)
- 宅地造成等工事規制区域内では、土石の堆積も12条1項の許可の対象。区域の指定の要件にも入っている(10条1項)
- 特定盛土等規制区域内では、土石の堆積の工事も着手する日の30日前までの届出の対象(27条1項)。高さ5メートル超かつ面積1,500平方メートル超、又は面積3,000平方メートル超なら許可(30条1項、施行令28条2項)
- 許可の申請の前に、周辺地域の住民への周知が要るのは土石の堆積でも同じ(11条・29条)
- 完了したときは「検査」ではなく、全ての土石が除却されたかの「確認」を申請し、確認済証の交付を受ける(17条4項・5項)
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