規制区域きせいくいき
土地の投機的取引が相当範囲にわたり集中して行われ、又は行われるおそれがあり、及び地価が急激に上昇し、又は上昇するおそれがあると認められる区域として、都道府県知事が期間を定めて指定する区域です(12条1項)。区域内の土地売買等の契約は、面積にかかわらず、契約の前に知事の許可を受けなければなりません。
ある地域に投機目的の買い手が群がり、土地が何度も転売されて地価が急騰しているとします。届出で使い方を見たり、契約の中止を勧めたりするだけでは間に合いません。このとき知事は規制区域を指定し、区域内の土地取引そのものを許可制にします。許可を受けない契約は効力を生じないので、取引が止まります。三つの区域の中でいちばん重い手段で、昭和49年の制定時からありますが、指定された例はこれまで一度もありません。

要件は投機的取引の集中と急激な上昇で、期間は5年以内です
12条1項は、都市計画区域内では、土地の投機的取引が相当範囲にわたり集中して行われ、又は行われるおそれがあり、及び地価が急激に上昇し、又は上昇するおそれがあると認められる区域を、規制区域として指定するものとしています(1号)。都市計画区域の外では、その事態を緊急に除去しなければ適正かつ合理的な土地利用の確保が著しく困難となると認められることが要件に加わります(2号)。期間は公告の日から起算して5年以内です(同条2項)。監視区域の要件は地価の急激な上昇だけですが、規制区域では投機的取引の集中が重なることが要件です。国土交通大臣は、国の立場から特に必要があるときは知事に指定を指示でき、知事は正当な理由がない限り従わなければなりません(13条)。
区域内の契約は、面積を問わず契約の前に許可が要ります
規制区域に所在する土地について土地売買等の契約を締結しようとする当事者は、都道府県知事の許可を受けなければなりません(14条1項)。事後届出や事前届出のような面積の例外はなく、どんな小さな土地でも、予約契約でも対象です。許可を受けないで締結した契約は効力を生じません(同条3項)。知事は申請から6週間以内に許可か不許可の処分をし、処分がなければ許可があったものとみなされます(17条)。無許可で契約を結んだ者は3年以下の拘禁刑又は200万円以下の罰金です(46条)。区域内の取引は許可で把握されるので、事後届出は要りません(23条2項2号)。
不許可なら買取請求ができ、不服は審査会に申し立てます
許可の申請をして不許可の処分を受けた者は、知事に対し、その土地に関する権利を買い取るべきことを請求できます(19条1項)。売りたい土地を売れなくされた人を救う仕組みで、注視区域や監視区域の勧告にはありません。不許可などの処分に不服がある者は、土地利用審査会に対して審査請求をすることができ(20条1項)、審査会の裁決に不服なら国土交通大臣に再審査請求をします(同条5項)。国土交通大臣は最初の審査請求先ではありません。

国土利用計画法 12条1項都道府県知事は、当該都道府県の区域のうち、次に掲げる区域を、期間を定めて、規制区域として指定するものとする。一 都市計画法…第四条第二項に規定する都市計画区域にあつては、その全部又は一部の区域で土地の投機的取引が相当範囲にわたり集中して行われ、又は行われるおそれがあり、及び地価が急激に上昇し、又は上昇するおそれがあると認められるもの 二 都市計画法第四条第二項に規定する都市計画区域以外の区域にあつては、前号の事態が生ずると認められる場合において、その事態を緊急に除去しなければ適正かつ合理的な土地利用の確保が著しく困難となると認められる区域
試験ではこう問われる
- 区域内は面積を問わず、契約の前に都道府県知事の許可が要る。予約契約も対象
- 許可を受けないで締結した契約は効力を生じない(14条3項)。届出制の区域では、届出がなくても契約は有効
- 不許可の処分を受けた者は、知事に買取請求ができる(19条)。注視区域・監視区域にこの仕組みはない
- 要件は投機的取引の集中と地価の急激な上昇。知事が5年以内の期間を定めて指定する
- 区域内の土地については事後届出は要らない
- 許可・不許可の処分に不服があるときは、土地利用審査会に審査請求をする(20条)
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