おとり広告おとりこうこく
実際には取引することができない物件や、取引する意思がない物件を広告に表示して客を呼び込む表示で、不動産の表示に関する公正競争規約が禁止しています。つまり、売る気のない物件や売れない物件を「えさ」にして客を集める広告です。
インターネットで条件のよい賃貸の部屋を見つけ、不動産会社に行ったとします。店では「その部屋はさっき決まってしまいました。代わりにこちらはどうですか」と別の部屋を勧められました。最初の部屋が、客を店に呼ぶためだけに載せてあったのなら、これはおとり広告です。広告を信じて足を運んだ人は、時間を無駄にし、望んでいない物件を勧められます。表示規約は、このような広告表示を禁止しています。

規約は、三つの型を禁止しています
一つ目は、物件が存在しないため、実際には取引することができない物件に関する表示です。架空の物件がこれに当たります。二つ目は、物件は存在するが、実際には取引の対象となり得ない物件に関する表示です。成約済みの物件や、処分を委託されていない他人の物件がこれに当たります。三つ目は、物件は存在するが、実際には取引する意思がない物件に関する表示です。物件が実在していても、二つ目と三つ目の型に当たれば、おとり広告になります。
契約済みの物件を載せたままにすることも、当たります
インターネット上の広告も、規約の「表示」に当たります。掲載した時には取引できた物件でも、契約済みとなった後に削除せず載せ続ければ、実際には取引の対象となり得ない物件の表示になります。広告を見た人は、載っている物件は今も取引できると受け取るからです。問合せを受けてから取引できないと説明しても、広告で呼び込んだ事実は変わりません。事業者は、広告の内容に変更があったときは、速やかに修正し、又は表示を取りやめなければなりません。

不動産の表示に関する公正競争規約 21条事業者は、次に掲げる広告表示をしてはならない。
(1) 物件が存在しないため、実際には取引することができない物件に関する表示
(2) 物件は存在するが、実際には取引の対象となり得ない物件に関する表示
(3) 物件は存在するが、実際には取引する意思がない物件に関する表示
試験ではこう問われる
- 実際には取引する意思がない物件は、実在するものであっても、広告に掲載すれば不当表示に問われる
- インターネット上に掲載した賃貸物件が掲載直前に契約済みとなっていた場合、消費者からの問合せに対して取引できない旨を説明しても、不当表示に問われる
- おとり広告は、物件が存在しない場合、物件は存在するが取引の対象となり得ない場合、物件は存在するが取引する意思がない場合の三つ
用語で読んだ論点を、解説つきの肢別演習で確かめられます。無料プランは月300肢まで。