公示区域こうじくいき
都市計画法4条2項の都市計画区域と、その他の土地取引が相当程度見込まれるものとして国土交通省令で定める区域を合わせた区域で、国土利用計画法の規制区域は除かれます(2条1項)。つまり、土地鑑定委員会が標準地を置いて価格を公示する範囲です。
地価公示は、土地の売り買いがよく行われる場所で価格の目安を示す制度です。人が集まり取引の多い都市計画区域はそのまま対象になりますが、都市計画区域の外でも、別荘地や工業団地の周りのように取引が見込まれる場所があります。そうした区域を国土交通省令で加え、あわせて公示区域と呼びます。反対に、取引そのものが許可制になる国土利用計画法の規制区域は外します。標準地はこの公示区域の中から選ばれ、不動産鑑定士が公示価格を規準にする義務も公示区域内の土地に及びます。

都市計画区域の外でも、取引が見込まれる区域は含めます
2条1項は、公示区域を、都市計画法4条2項に規定する都市計画区域その他の土地取引が相当程度見込まれるものとして国土交通省令で定める区域、と定義しています。都市計画区域が中心ですが、それだけではありません。施行規則1条は、都市計画区域以外で土地取引が相当程度見込まれる区域を国土交通大臣が定め、定めたときは告示する、としています。取引が多ければ価格の目安が要る、という制度の趣旨から、都市計画区域の線にこだわらない作りになっています。
区域を定めるのは国土交通省令で、委員会ではありません
都市計画区域の外で公示区域に加える区域は、国土交通省令で定めます。施行規則1条により、国土交通大臣が定めて告示します。土地鑑定委員会は、こうして定められた公示区域の中から標準地を選び、価格を判定して公示する役割で、区域そのものを決める権限は持っていません。範囲を国が決め、その中の仕事を委員会が担う、という役割の分け方です。
国土利用計画法の規制区域は除かれます
2条1項のかっこ書は、国土利用計画法12条1項の規定により指定された規制区域を公示区域から除いています。規制区域では土地の取引が知事の許可制になり、価格も規制されます。正常な価格は自由な取引が行われるとした場合に成立する価格なので、自由な取引が無い区域では公示する意味がありません。だから規制区域には標準地が置かれず、価格の公示も行われません。除かれるのは規制区域だけで、同じ法律の注視区域や監視区域は除かれません。

地価公示法 2条1項土地鑑定委員会は、都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第四条第二項に規定する都市計画区域その他の土地取引が相当程度見込まれるものとして国土交通省令で定める区域(国土利用計画法(昭和四十九年法律第九十二号)第十二条第一項の規定により指定された規制区域を除く。以下「公示区域」という。)内の標準地について、毎年一回、国土交通省令で定めるところにより、二人以上の不動産鑑定士の鑑定評価を求め、その結果を審査し、必要な調整を行つて、一定の基準日における当該標準地の単位面積当たりの正常な価格を判定し、これを公示するものとする。
試験ではこう問われる
- 公示区域は「都市計画区域のみ」ではない。土地取引が相当程度見込まれるものとして国土交通省令で定める区域を含むので、都市計画区域の外からも標準地は選ばれうる
- 国土利用計画法の「規制区域」は公示区域から除かれ、標準地は選ばれない
- 除かれるのは規制区域だけ。注視区域や監視区域は除かれない
- 土地鑑定委員会が毎年一回、正常な価格を判定して公示するのは「公示区域内」の標準地
- 不動産鑑定士と収用できる事業者が公示価格を規準とする義務も、「公示区域内」の土地について課される(8条・9条)
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