建築着工統計けんちくちゃっこうとうけい
国土交通省が、建築基準法15条1項の届出をもとに、全国で新たに着工される建築物と住宅の数・床面積などを集計して毎月公表する統計です。つまり、どれだけの家やビルが建て始められたかを数える統計で、住宅は持家・貸家・給与住宅・分譲住宅の利用関係別に数えます。
家やビルを建てるとき、建築主は工事を始める前に都道府県知事に建築工事届を出します(建築基準法15条1項)。国土交通省はこの届出を全国から集め、毎月どれだけの建築物が着工されたかを数えています。これが建築着工統計で、景気や住宅需要の動きをつかむ基礎資料として、国や金融機関、業界団体に広く使われています。建物全体の数・床面積・工事費予定額を数える建築物着工統計と、そのうち住宅の戸数・床面積を数える住宅着工統計があります。宅建試験では、前年1年間の集計(年計)の動きが問われます。

建築工事届をもとに、毎月の着工を全国で数えます
建築基準法15条1項は、建築主が建築物を建築しようとするときは、その旨を都道府県知事に届け出なければならないとしています。床面積の合計が10平方メートル以内の建築物は届出の対象から外れるので、統計の対象にもなりません。都道府県が届出の内容を調査票に写して国土交通省に送り、国土交通省が集計して毎月公表します。月ごとの結果のほか、1月から12月までの暦年の年計と、4月から翌年3月までの年度計がまとめられます。
住宅は利用関係で四つに分けて数えます
住宅着工統計では、新しく住宅の戸が造られる工事を「新設」として数え、利用関係で四つに分けます。持家は建築主が自分で住むために建てるもの、貸家は建築主が賃貸するために建てるもの、給与住宅は会社や官公署などが社員や職員を住まわせるために建てるもの、分譲住宅は建売り又は分譲のために建てるものです。分譲住宅は、さらにマンションと一戸建住宅に分けて集計されます。持家と分譲住宅の動きは家を買う人の需要を、貸家の動きは賃貸住宅への投資の動きを映すと読めます。

住宅以外は、民間非居住建築物の床面積を見ます
住宅以外の建物は、建築主が民間の建築物のうち居住用でないものを「民間非居住建築物」としてまとめ、着工床面積を使途別に集計します。使途には事務所、店舗、工場及び作業場、倉庫などがあります。用途によって増えたものと減ったものが混じり、合計の増減と食い違うことがあります。
建築基準法 15条1項(抜粋)建築主が建築物を建築しようとする場合又は建築物の除却の工事を施工する者が建築物を除却しようとする場合においては、これらの者は、建築主事等(…)を経由して、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。ただし、当該建築物又は当該工事に係る部分の床面積の合計が十平方メートル以内である場合においては、この限りでない。
試験ではこう問われる
- 新設住宅着工戸数の総数が前年に比べ増加したか減少したか、何年連続か、何年ぶりか
- 利用関係別の持家・貸家・分譲住宅それぞれが前年に比べ増加したか減少したか
- 分譲住宅のうち、マンションと一戸建住宅がそれぞれ増加したか減少したか
- 民間非居住建築物の着工床面積の増減と、事務所・店舗・工場・倉庫など使途別の増減
用語で読んだ論点を、解説つきの肢別演習で確かめられます。無料プランは月300肢まで。