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市街地開発事業等予定区域しがいちかいはつじぎょうとうよていくいき

法令上の制限 都市計画法 過去問で1肢

新住宅市街地開発事業や一団地の官公庁施設など12条の2第1項の六つについて、本体の都市計画に先立って区域と施行予定者を定めておく予定区域です。つまり大規模な事業の用地を仮押さえする都市計画で、告示から3年以内に本体の都市計画を定めなければ失効します。

山を切り開いてニュータウンを作る計画は、道路や宅地の設計を固めるまでに何年もかかります。その間に土地が売られ、家が建ってしまうと、まとまった用地が取れなくなります。そこで区域と誰が事業を行うか(施行予定者)だけを先に都市計画で決め、区域内の建築を許可制にして用地を仮押さえします。これが市街地開発事業等予定区域で、新住宅市街地開発事業、工業団地造成事業、新都市基盤整備事業、20ヘクタール以上の一団地の住宅施設、一団地の官公庁施設、流通業務団地の六つに使えます。建てられない地権者には、土地の買取りを請求する権利が与えられます。

本体の計画ができるまで、区域と施行予定者を先に決めて用地を仮押さえする。
本体の計画ができるまで、区域と施行予定者を先に決めて用地を仮押さえする。

区域内の形質変更・建築・工作物の建設は知事等の許可制です

予定区域内で土地の形質の変更を行い、または建築物の建築その他工作物の建設を行おうとする者は、都道府県知事等の許可を受けなければなりません。本体の事業に着手する前に、区域内に動かしにくい物を増やさせないためなので、建築物だけでなく工作物も対象です。仮設の工作物、既存の敷地内に建てる木造で2階建てまで、かつ地階のない車庫や物置、非常災害のための応急措置、都市計画事業の施行として行う行為は許可が要りません。国が行う行為は、知事等との協議が成立すれば許可があったものとみなされます。

告示から3年以内に本体の都市計画を定めなければ、失効します

予定区域の都市計画が告示された日から3年以内に、その予定区域に係る市街地開発事業または都市施設の本体の都市計画を定めなければなりません。仮押さえは地権者に建築制限を課すので、いつまでも続けられないからです。3年以内に本体が定められれば、その告示の翌日から10日を経過した日に予定区域の都市計画は役目を終えます。本体の都市計画にも施行予定者が必ず定められるので、以後はその区域で、形質変更・建築・工作物の建設の許可制と買取請求が同じ中身のまま引き継がれます。定められなければ、3年の期間満了の日の翌日から効力を失います。

3年で本体を決めないと、仮押さえは消える。
3年で本体を決めないと、仮押さえは消える。

土地の所有者は、施行予定者に時価での買取りを請求できます

予定区域内の土地の所有者は、施行予定者に対し、その土地を時価で買い取るよう請求することができます。建てられないまま待たされる所有者の救済で、価格は施行予定者と所有者が協議して決めます。他人の権利の目的になっている土地や、建築物・工作物・立木がある土地は請求できません。また、区域内の土地建物等を有償で譲り渡そうとする者はあらかじめ施行予定者に届け出なければならず、30日以内に買い取る旨の通知があれば、届出の予定対価で売買が成立したものとみなされます。

建てられないまま待てないから、時価で買い取ってもらう。
建てられないまま待てないから、時価で買い取ってもらう。

都市計画には種類・名称・区域のほか、施行予定者を必ず定めます

予定区域の都市計画には、種類、名称、区域と施行予定者を定め、区域の面積は定めるよう努めます。誰が事業を引き受けるかが決まっていないと、買取請求の相手も本体を作る責任者もいなくなるので、市街地開発事業や都市施設と違って施行予定者が必ず入ります。施行予定者は、事業に関する法律で施行者とされている者のうちから定め、一団地の住宅施設と一団地の官公庁施設については国の機関または地方公共団体のうちから定めます。

都市計画法 12条の2第4項

市街地開発事業等予定区域に関する都市計画が定められた場合においては、当該都市計画についての第二十条第一項の規定による告示の日から起算して三年以内に、当該市街地開発事業等予定区域に係る市街地開発事業又は都市施設に関する都市計画を定めなければならない。

試験ではこう問われる

  1. 予定区域に係る市街地開発事業または都市施設の本体の都市計画には、施行予定者をも定める(12条の3第1項)。区域と施行予定者は予定区域で定めたものを引き継ぐ
  2. 予定区域の都市計画に定めるのは種類・名称・区域・施行予定者。区域の面積は定めるよう努める(12条の2第2項)
  3. 区域内の土地の形質の変更・建築物の建築・工作物の建設は知事等の許可(52条の2第1項)。都市計画事業の施行として行う行為・非常災害の応急措置・軽易な行為は不要。53条より対象が広い
  4. 告示から3年以内に本体の都市計画を定めなければならない。定めなければ期間満了の日の翌日から、定めれば本体の告示の日の翌日から10日を経過した日から、予定区域の都市計画は効力を失う(12条の2第4項・5項)
  5. 土地の所有者は施行予定者に時価での買取りを請求できる(52条の4)。土地建物等を有償で譲り渡そうとする者は施行予定者に届け出る(52条の3)
  6. 六つの予定区域: 新住宅市街地開発事業、工業団地造成事業、新都市基盤整備事業、20ha以上の一団地の住宅施設、一団地の官公庁施設、流通業務団地(12条の2第1項)
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