扇状地・自然堤防せんじょうち・しぜんていぼう
扇状地は山地の谷の出口から扇状に広がる傾斜の緩やかな土地、自然堤防は河川に沿って細長く分布する周囲より少し高い土地で、どちらも河川が氾濫して運んだ土砂が堆積してできます。つまり、川がつくった土地の中では比較的地盤の良い所です。
山あいを流れてきた川が平野に出ると、谷の出口を要にして扇を広げたような形の緩い坂ができます。これが扇状地です。さらに下流の平らな所では、川があふれるたびに川岸のすぐ脇に土砂が積もり、川に沿って細長い高まりができます。これが自然堤防で、人が築いた堤防ではありませんが、周りより0.5メートルから数メートル高くなっています。どちらも川が運んだ土砂でできた土地ですが、低地の中では地盤が良いほうに入ります。

扇状地は地盤が良い一方で、谷の出口は土石流の通り道です
扇状地は、山地から河川が運んできた砂礫などが積もってできた地盤です。比較的地盤が良いため、地震のときも揺れにくいとされます。ただし成り立ちからわかるとおり、谷の出口は山から土砂が吐き出される場所です。大雨のときは、谷口に近い所ほど土石流や山からの出水に襲われるおそれがあります。小さな川の出口で土砂が多くたまっている所も、同じ理由で土石流の危険が高い場所です。
自然堤防は洪水に比較的安全で、縁は液状化しやすい所です
自然堤防は周りより高いので、洪水に対しては比較的安全な場所です。それでも大規模な洪水では浸水することがあります。注意が要るのは、自然堤防が背後の後背湿地へ下がっていく縁の部分です。そこは砂が緩く積もっているうえ、地下水位が浅いため、地震のときに液状化の被害が生じやすい地盤です。

国土地理院「ベクトルタイル『地形分類』」の解説(自然地形・扇状地、自然堤防)扇状地 山地の谷の出口から扇状に広がる傾斜の緩やかな土地。谷口からの氾濫によって運ばれた土砂が堆積してできる。…自然堤防 現在や昔の河川に沿って細長く分布し、周囲より0.5~数メートル高い土地。河川が氾濫した場所に土砂が堆積してできる。
試験ではこう問われる
- 扇状地は、山地から河川により運ばれてきた砂礫等が堆積して形成された地盤
- 崖錐や小河川の出口で堆積物の多い所は、土石流の危険が大きい。「危険が少ない」は誤り
- 扇状地の中の微高地や自然堤防は、低地の中では比較的危険度の低い所
- 自然堤防の後背湿地側の縁は、砂が緩く堆積していて地下水位も浅いため、地震時に液状化被害が生じやすい
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