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合筆の登記ごうひつのとうき

権利関係 不動産登記法 過去問で3肢

数筆の土地を登記記録の上で一筆にまとめる、表示に関する登記です。反対に一筆の土地を数筆に分けるのが分筆の登記で、どちらも表題部所有者か所有権の登記名義人だけが申請できます。

隣り合う三つの土地を買い集めて一つの家を建てるとき、登記記録が三つに分かれたままだと、売るときも担保に入れるときも三筆分の手続が要ります。そこで三筆を一筆にまとめる登記をします。これが合筆の登記で、合筆後は一つの登記記録に地番も地積も所有者も一つずつ記録されます。一つの記録にまとめる以上、地目が違う土地や所有者が違う土地を一筆にすると記録が矛盾するので、41条が合筆できない場合を並べています。反対に一筆を分ける分筆の登記には、こうした制限がありません。

一つの登記記録にまとめるから、まとめて困る土地は合筆できない。
一つの登記記録にまとめるから、まとめて困る土地は合筆できない。

申請できるのは表題部所有者か所有権の登記名義人だけです

39条1項は、分筆又は合筆の登記は、表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は申請できないと定めています。土地の範囲そのものを変える登記なので、所有者だけに申請させています。これらの者に相続があれば、相続人その他の一般承継人が申請できます(30条)。申請がなくても、一筆の土地の一部が別の地目になったときは登記官が職権で分筆し(39条2項)、地図を作るために必要なときは所有者の異議がない限り職権で分筆・合筆ができます(39条3項)。

離れた土地や、地目・地番区域が違う土地は合筆できません

41条1号は相互に接続していない土地の合筆を、2号は地目又は地番区域が相互に異なる土地の合筆を、できないものとしています。一筆の土地は地図の上で一つの区画として表され、地目も一筆に一つしか記録できません。道路を挟んで離れた土地を一筆にすると地図で表せず、宅地と畑を一筆にすると一筆一地目の原則が崩れます。所有者が同じであっても、この二つの制限は外れません。

一筆は一つの区画と一つの地目だから、離れた土地も地目が違う土地も合筆できない。
一筆は一つの区画と一つの地目だから、離れた土地も地目が違う土地も合筆できない。

所有者や持分が違う土地も合筆できません

41条3号は、表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に異なる土地の合筆を、4号は、これらの者が相互に持分を異にする土地の合筆を、できないものとしています。合筆後の登記記録には一つの所有者と一つの持分しか書けないからです。AとBの共有地どうしでも、持分が2分の1ずつの土地と、3分の2と3分の1の土地は合筆できません。

抵当権付きの土地は合筆できず、分筆にはこの制限がありません

41条5号は、所有権の登記がない土地と所有権の登記がある土地との合筆を、6号は、所有権以外の権利に関する登記がある土地の合筆を、法務省令で定める例外を除いてできないものとしています。抵当権が一方の土地にだけ付いていると、合筆後にどの部分が担保なのか分からなくなるからです。分筆にはこの制限がなく、抵当権付きの土地を分筆すれば、分筆後の両方の土地に抵当権が付いたまま残ります。抵当権者が一方の土地について権利を消滅させることを承諾した情報を添えれば、登記官はその土地について権利が消滅した旨を登記します(40条)。

合筆すると担保の範囲が分からなくなる。分筆なら両方に抵当権が付いたまま。
合筆すると担保の範囲が分からなくなる。分筆なら両方に抵当権が付いたまま。
不動産登記法 41条

次に掲げる合筆の登記は、することができない。一 相互に接続していない土地の合筆の登記 二 地目又は地番区域が相互に異なる土地の合筆の登記 三 表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に異なる土地の合筆の登記 四 表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に持分を異にする土地の合筆の登記 五 所有権の登記がない土地と所有権の登記がある土地との合筆の登記 六 所有権の登記以外の権利に関する登記がある土地(…法務省令で定めるものがある土地を除く。)の合筆の登記

試験ではこう問われる

  1. 所有権の登記名義人が相互に異なる土地の合筆の登記はできない(41条3号)
  2. 一筆の土地の一部が別の地目になったときは、登記官が職権で分筆の登記をする(39条2項)。「職権ですることはできない」は誤り
  3. 分筆・合筆の登記を申請できるのは、表題部所有者か所有権の登記名義人だけ(39条1項)
  4. 接続していない土地、地目や地番区域が違う土地は合筆できない(41条1号・2号)
  5. 持分が違う土地、所有権の登記の有無が違う土地、抵当権などの登記がある土地も原則として合筆できない(41条4号から6号)。分筆にはこの制限がない
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