基礎調査きそちょうさ
都道府県が基本方針に基づき、おおむね5年ごとに行う、宅地造成等に伴う崖崩れ又は土砂の流出のおそれがある土地に関する地形、地質の状況その他の事項の調査です。つまり、三つの区域を指定する前に、県内のどこに危ない盛土や崖があるかを調べる土台の調査です。
県内のどの斜面に危ない盛土があるかは、地図を眺めても分かりません。県の職員や委託を受けた技術者が現地に入り、地形と地質を測り、古い盛土の位置を確かめて初めて見えてきます。この調査が基礎調査で、都道府県がおおむね5年ごとに行い、宅地造成等工事規制区域、特定盛土等規制区域、造成宅地防災区域の指定はいずれもその結果を踏まえて行います。令和5年に施行された改正で新しく設けられたもので、土砂災害防止法の基礎調査と同じ考え方と読めます。調査のためには他人の土地に立ち入る必要があるので、立入りの手続もあわせて定められています。

行うのは都道府県で、結果は市町村長に通知し公表します
調査の主体は都道府県で、指定都市と中核市の区域ではその市が行います。国は主務大臣が定める基本方針で調査の考え方を示し、費用の一部を補助することができます。都道府県は、調査の結果を関係市町村長に通知するとともに公表しなければなりません。住民が自分の土地の危険を知り、市町村が防災に使えるようにするためです。
立入りは知事と命じた者・委任した者で、3日前までに通知します
知事は、基礎調査のために他人の占有する土地に立ち入って測量や調査を行う必要があるときは、その必要の限度において、自ら立ち入り、又はその命じた者若しくは委任した者に立ち入らせることができます。県の職員だけでなく、委託を受けた測量会社の技術者も、知事の委任があれば入れます。立ち入ろうとする者は、立ち入ろうとする日の3日前までに、その旨を土地の占有者に通知しなければなりません。立ち入る者は身分を示す証明書を携帯し、求められれば提示します。
囲まれた土地は告げ、日没後は承諾が要り、占有者は拒めません
建築物があり、又は垣や柵などの工作物で囲まれた他人の土地に立ち入るときは、立入りの際、あらかじめその旨を占有者に告げなければなりません。日の出前と日没後は、占有者の承諾があった場合を除き、そうした土地に立ち入ってはなりません。暮らしの場に無断で入られる不安を抑えるための手続です。その代わり、土地の占有者は、正当な理由がない限り立入りを拒み、又は妨げてはなりません。

宅地造成及び特定盛土等規制法 4条1項都道府県…は、基本方針に基づき、おおむね五年ごとに、第十条第一項の規定による宅地造成等工事規制区域の指定、第二十六条第一項の規定による特定盛土等規制区域の指定及び第四十五条第一項の規定による造成宅地防災区域の指定その他この法律に基づき行われる宅地造成、特定盛土等又は土石の堆積に伴う災害の防止のための対策に必要な基礎調査として、宅地造成、特定盛土等又は土石の堆積に伴う崖崩れ又は土砂の流出のおそれがある土地に関する地形、地質の状況その他主務省令で定める事項に関する調査…を行うものとする。
試験ではこう問われる
- 基礎調査は、都道府県(指定都市・中核市ではその市)がおおむね5年ごとに行い、結果を関係市町村長に通知して公表する(4条)
- 知事は、基礎調査のために他人の占有する土地に立ち入って測量又は調査を行う必要があるときは、その必要の限度で、自ら立ち入り、又は命じた者若しくは委任した者に立ち入らせることができる(5条1項)
- 土地の占有者は、正当な理由がない限り、立入りを拒み、又は妨げてはならない(5条5項)
- 立ち入ろうとする者は、立ち入ろうとする日の3日前までに、土地の占有者に通知する(5条2項)
- 立入りなどで損失を受けた者には、都道府県が通常生ずべき損失を補償する(8条1項)
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