居室きょしつ
居住、執務、作業、集会、娯楽その他これらに類する目的のために継続的に使用する室です(2条4号)。つまり、人が長い時間とどまる部屋のことで、寝室や教室、事務室は居室ですが、玄関や廊下、便所、納戸は居室ではありません。
家の間取り図を見ると、寝室やリビングのほかに、玄関、廊下、トイレ、浴室、納戸があります。人が長くとどまるのは寝室やリビングで、廊下やトイレは用が済めば出ていきます。建築基準法はこの「人が継続的に使用する室」を居室と呼び、光と空気と天井の高さについて最低の水準を求めます。人が長くいる部屋の環境が悪いと、健康を損なうからです。法律が枠を示し、細かい数値は施行令に委ねる組み立てになっています。

採光は、住宅の居室なら床面積の7分の1以上の窓が要ります
28条1項は、住宅、学校、病院、寄宿舎などの居室に採光のための窓その他の開口部を設け、採光に有効な部分の面積を、床面積に対して5分の1から10分の1までの間で居室の種類に応じ政令で定める割合以上とするよう求めています。施行令19条3項の表が、幼稚園から高校までの教室は5分の1、住宅の居住のための居室と病室と寄宿舎の寝室は7分の1、それ以外の学校の教室は10分の1と定めています。子どもや病人が過ごす部屋ほど多くの光を求める並びです。対象は住宅・学校・病院などに限られるので、事務所の執務室に採光の義務はなく、地階の居室も除かれます。

換気は、用途を問わずすべての居室で床面積の20分の1以上です
28条2項は、居室には換気のための窓その他の開口部を設け、換気に有効な部分の面積を床面積の20分の1以上としなければならないと定めています。政令の技術的基準(施行令20条の2)に従った換気設備を設けた場合は、この限りではありません。採光と違って住宅や学校に限らずすべての居室が対象で、割合も一つです。光は部屋の使い方で必要な量が変わりますが、呼吸する空気は誰にとっても同じだからです。ふすまや障子で仕切られた二室は一室とみなします(28条4項)。
天井の高さは2.1メートル以上で、違いがあれば平均で見ます
施行令21条1項は、居室の天井の高さは2.1メートル以上でなければならないと定めています。高さは床面から測り、一室で天井の高さの異なる部分があれば、その平均の高さによります(施行令21条2項)。屋根裏の勾配天井の部屋は、いちばん低いところではなく平均で判定するので、低い側が2.1メートルを切っていても居室にできることがあります。

建築基準法 2条4号居室 居住、執務、作業、集会、娯楽その他これらに類する目的のために継続的に使用する室をいう。
試験ではこう問われる
- 天井の高さは2.1m以上で、一室で高さの異なる部分があれば平均の高さによる(施行令21条)。「最も低い部分までの高さを2.1m以上」は誤り
- 採光のための開口部は、住宅の居住のための居室で床面積の7分の1以上(28条1項、施行令19条3項)。照明設備の設置などの措置をとれば10分の1までの範囲で緩和される
- 換気のための開口部は、すべての居室で床面積の20分の1以上(28条2項)。政令の技術的基準に従った換気設備を設ければ、この限りでない
- ふすま、障子など随時開放できるもので仕切られた二室は、採光と換気の適用については一室とみなす(28条4項)
- 居室を有する建築物では、ホルムアルデヒドなどを発散する建築材料の使用が政令の技術的基準で制限される(28条の2第3号)。使用が一切認められないわけではなく、「使用することが認められていない」は誤り
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